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エアフルトに泊まる [地球探訪記]

コットブスから、翌日の朝9時までにフランクフルト空港に着かなくてはならない。コットブスからだと始発でも無理だ。本当は、その日のうちにフランクフルトまで行きたかったのだが、フランクフルトのホテル代がべらぼうに高いので、その途中にあるエアフルトのホテルに泊まる。エアフルトまで行けば、朝6時の列車に乗れば間に合う。エアフルトは2回目である。

私のドイツ人の都市計画家の友人に以前、「ドイツで一番好きな都市はどこか?」と尋ねたことがある。ちなみに彼はドイツの都市を隅々まで知っているような造詣の深い都市研究者である。私はどこだろう?大都市であればベルリン、50万人クラスだとブレーメン、住んでいたこともあるがデュッセルドルフ、シュツットガルト、ドレスデン、20万人クラスだとレーゲンスブルク、ミュンスター、ハイデルベルグ、フライブルクとかであろうか。さてさて、このドイツの都市の専門家が何と答えるかとわくわくして気構えると、彼は「エアフルト」と答えたのである。え!エアフルト。私はこの答えがとても意外であった。エアフルトといえば、クリスマス・マルクトと2つの塔のある教会と、橋が有名なくらいである。私は訪れたことがあったが、それほど感動はしなかった。まあ、これはその前後にアイゼナッハとかヴァイマールを訪れていたからかもしれない。
 さて、しかし、久し振りに訪れたエアフルトは、なんかとてもいい感じに映った。以前、訪れた時に比べて都市デザイン事業が随分と進んでいて、日が暮れていたこともあるが、なんか19世紀に戻ったかのような雰囲気である。戦災を受けなかったチューリンゲン州の都市群は本当に素場らしい都市景観を有していることを改めて気づかされる。今回は、寝るだけで訪れたが、今度、機会があればゆっくりと訪れたいと思う。

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タグ:エアフルト
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フランクフルトのメッセ開催時のホテルの高さは尋常ではない [地球探訪記]

 フランクフルト空港からの午前中の便で帰国する。ということでフランクフルトに前泊しようとしたら、ホテルが尋常ではなく高い。シュタインバーガー・ホテルなど1泊16万円である。他も軒並み8万円ぐらいだ。その前日にコットブスのホテルは6000円前後である。これは馬鹿らしい、と考え、他の都市に泊まり、早朝、フランクフルト空港へ向かうことにした。さて、問題はどこに泊まるかである。
 フランクフルト空港には9時には着いていたい。そうするとコットブスは始発で出ても到底間に合わないので、なるべくフランクフルト空港の近くまで移動するべきである。ゲッティンゲンとかカッセル辺りで探していたが、エアフルトとゲッティンゲンとはフランクフルト空港からだとほぼ等距離であることに気づいた。コットブスからだとゲッティンゲンよりエアフルトの方が近い。ということで、エアフルトで一泊し、朝の4時30分に起きて、6時発のICEでフランクフルト空港に向かった。エアフルトのホテルも結構、高くて1万8000円したが、フランクフルトのホテルに比べれば遙かに安い。ちなみにICEはエアフルトでは空いていたが、フルダを過ぎたらほぼ満席であった。皆、フランクフルトのメッセに向かっているのであろうか。

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ウィーン空港への鉄道でのアクセスは面倒臭い(ウィーンの空港直結列車CATの市内側の駅は本当に分かりにくい) [地球探訪記]

ウィーンに来た。ウィーンでのホテルはシュテフェン・ドームのそばという好立地であった。行きは疲れていたこともあり、安易にタクシーで行った。43ユーロぐらいであった。帰りは流石にお金がもったいないこともあり、鉄道で空港まで行くことにした。ウィーン・ミッテというリングシュトラッセの外側にあるターミナルから、空港への直結鉄道CATが走っている。成田エクスプレスのようなものだと思われる。さて、ウィーン・ミッテまでは地下鉄で行った。地下鉄で行き、国鉄のホームで切符を空港まで購入する。次の電車まで10分はある。余裕だ。空港への直結鉄道は5番線ホームと書かれている。ということで、5番線ホームを探したのだが、5番線ホームはない。おかしいな、とホームの先を見ると、5番線ホームという矢印がある。安心して矢印の通りに階段を上がるとショッピング・モールに出てしまった。インフォメーション・センターのお兄さんに「5番線はどこ」と聞くと、まっすぐ行って右、と教えてくれた。これは分からない。余裕だと思った10分も既に3分になっている。ショッピング・モールの途中に、あたかも店舗のような感じで駅の入り口はあった。デザイン間違っているだろう。急いでホームに降りようとしたら、エスカレーターは上りのみである。トランクを持って階段を駆け下りたが、空港直結の電車としてはエスカレーターを上下設置していないのは間違っているだろう。とはいえ、どうにか列車には間に合った。なんと、ノンストップで空港まで16分である。ここまで来るのには不便だが、乗ってしまえば楽だ。さて、検札が来たので切符をみせると、その切符じゃダメだ、と言われる。そうか、失敗したな、と思い「どうしたらいいですか?」と尋ねると、「私から購入すればいい」と言われる。そして、「後で来るから」と言って去ってしまった。すぐ戻ってくるだろうと思っていたのだが、いつまでも戻らず、空港に着いてしまった。そうか、空港駅のホームで徴収するのだろうな、と思っていたら、私より先にエスカレーターで上の階に行ってしまった。結局12ユーロのところを4ユーロぐらいで行けてしまった。適当だなあ。しかし、CATで市内に入る人はともかく、空港に行く人は気をつけた方がいい。相当、分かりにくい。

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格安航空会社で台湾まで飛んだのだが、サービス・レベルがよくて驚く [地球探訪記]

 台湾の会議に招聘された。なんと、私が学生とつくった「ユルドル商店街勝手に盛り上げ隊」の話をしてくれ、との依頼だ。そんなものの話のために、わざわざ日本から呼ばなくてもいいのに、と思いつつも、有り難く承諾して、台湾に行くことにした。
 先方からScootという航空会社のEチケットがメイルで送られてきた。成田空港—桃園空港の片道切符で、値段は15000円である。新幹線で東京から大阪で行くような値段の安さに驚いたが、まあサービスは劣悪であろうと考えて、まったく期待しないで航空機に乗った。そしたら、予想に反して、サービスはまったく遜色がなく、アメリカの航空会社なんかよりは遙かにいいぐらいであったので二度、驚いた。
 まず、座席だが、なぜか前方のビジネス・クラスといったら褒めすぎかもしれないが、プレミアム・エコノミーなみの座席があてがわれていた。15000円でこの座席というのは不思議だが、まあ、快適である。そして、食事など出る訳がないだろう、と空港で軽く食べたぐらいだったのだが、しっかりと食事とドリンクのサービスがあった。ドリンクは一杯目に関しては無料で、ビールやワインまでも供していた。食事は美味しいとはいえないかもしれないが、チキンとご飯と野菜を蒸したような料理は、アメリカの航空会社の機内食よりははるかに食べられた。
 さらに、スチュワーデスだが、ボディ・コンシャスのユニフォームはまるでアンナ・ミラーズのような感じだが、皆、若くてはきはきしていて、英語も流暢で悪くない。これなら、高い料金を払って、日本航空などに乗らなくてもいいじゃないか、とさえ思うぐらいだ。いや、しかし、これで採算が取れているのだろうか。いろいろと考えさせられるが、これを一度、経験したら、格安航空から逃れられないのではないか。格安航空は、これまでなかったほど海外旅行の敷居を大きく下げているのでないか、と思う。

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モンペリエからパリへと向かう [地球探訪記]

 三週間に及ぶ大ヨーロッパ旅行もいよいよ終焉を迎える。帰国便の空港はパリだ。今回はグローバルパスを持っているので、パリまで列車で行ってもよかったのだが、モンペリエから飛行機に乗ることにした。これは、パリに列車で着いた後の空港までの移動が滅茶苦茶ストレスフルだからである。以前もTGVに乗って、パリのリヨン駅からシャルル・ドゴール空港まで行こうとしたのだが、タクシーの運転手が他の客も乗せて、遠回りをし、さらに道に迷ったりしたので、危うく飛行機に乗り遅れそうになったことがある。その時は、本当、私も心底、腹が立って、日本語で怒鳴りまくっていた。運転手は結構、びびったのだが、そのせいか、時速200キロぐらいで高速を走り、私もこれは死ぬかな、という思いをしたことがある。
 だから基本的にはシャルル・ドゴール空港は極力利用を避けているのだが、今回はいろいろと行程の都合でパリ便しか取れなかったこともあり、シャルル・ドゴールを利用している。ただし、タクシーには乗らないし、鉄道にも乗らない。鉄道も以前、利用したことがあるが、成田空港やヒースロー空港と比べてもはるかに不便である。ということで、飛行機でシャルル・ドゴールまで行けばいいんだ、ということに気づいて、わざわざモンペリエから飛行機に乗って、シャルル・ドゴールまで向かっているのである。まあ、私はパリにはそれほど行きたいとは思わないから、それでも構わないのである。
 モンペリエ空港へのアクセスだけが問題であった。タクシーでもいいのだが、そういう経験に加えて、以前、オルリー空港からパリ市内に向かったら白タクに乗ってしまい2万円ぐらいぼったくられたこともあるので、私はもうフランスでのタクシー恐怖症なのである。フランスではタクシーの運転手をみたら泥棒と思え、という格言までも勝手につくっているぐらいである。
 ということで、公共交通で行くことを考えた。ホテルは中央駅前なので、トラムに乗るのは便利だが、トラムは空港までは残念ながら行っていない。途中、ヨーロッパ広場という場所で空港バスに乗り換えなくてはならない。まあ、それでいいかとトラムに乗る。トラムは1.5ユーロ。空港バス乗り場はトラムの駅からちょっと離れていたが、すぐ見つかった。ちょうどバスが出発するところであった。このバスの料金は1.6ユーロと格安であった。5ユーロぐらいを覚悟していたので意外だった。このバスは荷物置き場もしっかりとしていて、なかなか乗り心地も悪くなかった。空港までは20分もしないで着いた。これは比較的快適である。また、シャルル・ドゴールを使う羽目になったら、なるべく、このルートを活用しよう。もちろん、リールやベルギー方面など、TGVでシャルル・ドゴールまで直結している場合は、そのまま鉄道で行きます。

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モンセラートに行く [地球探訪記]

 バルセロナに来た。二度目だ。あまり来る予定はなかったのだが、一緒にスペインを回っている人たちがバルセロナに行こうというので来たのである。しかも三泊もする。ということで、前回、来られなかったところ、どちらかというとバルセロナのマイナーな観光地を中心に回ることを考えた。サンパウ病院、モンジュイックの丘、コロネル・グエル教会(地下教会)、そしてモンセラートである。バルセロナのトップ10観光地には、モンジュイックの丘(9位)を除くと、どれもランクインしていない観光地である。
 モンセラートはガウディが多くのインスピレーションを受けた場所である。カタルーニャの聖なる土地でもある。ただし、バルセロナからは近いようで遠い。今回のように、ちょっと余裕がある時でないと訪れることはないだろう。ということで、モンセラートに行くにはいい機会であった。
 さて、モンセラートはエスパーニャ駅から郊外鉄道で行く。エスパーニャ駅には、モンセラートの登山列車とのチケットと合わせたものも売っていて便利である。結構、本数は少ない。郊外鉄道で1時間ぐらい乗っていくと、登山列車との乗換駅に着く。その一駅前にロープウェイの乗換駅があり、多くの人が降りるので、一緒に降りないように注意しなくてはならない。登山列車は、スイスのアルプスのような登山列車であり、相当の急勾配を登っていく。標高が1200メートルとはちょっと思えない。この登山列車の終点には、修道院がある。ブラック・マリアがいることで有名である。この修道院自体は、なかなか厳かな感じで、照明デザインなども工夫されており、訪れる価値がある。修道院からは、さらにフニクラに乗って、展望所まで行くことができる。この展望所から大西洋方面の眺めは絶景である。バルセロナの市街地もわずかだが展望することができる。
 帰りの登山列車で、郊外鉄道駅の一駅前の駐車場で間違えて降りてしまった。次の列車が1時間後だったので随分と時間を無駄にした。後で、この駅から郊外鉄道の駅までは600メートルぐらいであることが判明し、歩いて行けばよかったと後悔したが、後の祭りである。もし、訪問することを計画している人がいれば参考にしてもらえればと思う。

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(ガウディのカサ・ミラを彷彿させる岩山)

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(モンセラートの岩肌に刺さる夕陽が美しい)

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(修道院)

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(山からの展望)

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(鋸山といわれるモンセラートの山容)
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ガウディのコロニア・グエル教会に行ったが今ひとつであった [地球探訪記]

 今回のバルセロナでは三泊したが、まだ一度もガウディを観ていない。ということで、最終日に列車の時間を遅らせてまだ行ったことのないコロニア・グエル教会を訪れた。というか正確には、その前日に訪れたのだが、日曜日であったので15時30分にはもう入れなかった。日曜日は15時に閉まるのである。ということで、まあリベンジも多少兼ねていた。
 コロニア・グエルにはエスパーニャ駅からMartorell行きの郊外鉄道で向かう。Colonia Guell駅までで、バルセロナ都心部からであればチケットはゾーン2だ。20分ちょっとで到着するが、列車の本数は昼間の時間帯はそれほど多くはないので、帰りの時間等はチェックした方がいいだろう。
 Colonia Guell駅からは、駅前のラウンドアバウトにある丘を越えてすぐなのだが、インフォメーション・センターで入場券を購入しなくてはならない。したがって、若干遠回りにはなるが、駅前にある青い足跡に従って行くといいであろう。入場券は7ユーロであった。ガウディの建築物としては安い。
 さて、人によってはガウディ最高傑作ともいわれているこの教会であるが、教会の周囲には緑の柵がされており、また、損傷が激しいのか、屋根の部分が雑に補修されていたりして、たいへん興醒めである。建築を観に来ているのに、その建築をしっかりと観てもらおうという配慮がゼロというだけでなく、その建築を台無しにする補修は何とも悲しい気持ちにさせる。もしかしたら、これは世界遺産に指定されていないのかもしれない(ガウディの市内の作品のほとんどがバルセロナのモダニスム建築として世界遺産に指定されている)。
 中に入ると、さすがガウディ設計の椅子は何ともいえない素場らしい意匠だし、錘を吊してできた形状を逆さにするというサグラダ・ファミリアでも使われたデザイン手法でつくられた内部空間は、静かに感動を起こさせる。ただ、窓のガラスはステンドグラスではなく塗られたものであり、また、そこかしこが剥げていたりするので、残念な気持ちになる。これは、このような政策意図があったのか、予算がなかったのか、時間とともに意図せず剥げてきたのかは不明だが、全般的に大切にされていないという印象を受けた。
 観光客は平日ではあったのでそれほどおらず、またその半分以上が日本人という面白い現象であった。まあ、ガウディ・ブランドではあるが、はっきり言って、よほど関心がなければ、そのアクセスの不便さなどを考慮すると、それほど来る必要はないかなと思われる。

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(日曜日の15時以降に来ると、汚い緑のフェンスで教会の写真をまともに撮影することもできない)

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(しかし、中に入れたとしても緑のフェンスが教会の全体像を視覚的に捉えることの邪魔をする)

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(こんなスロープを設計したおかげで、建物が醜くなっていしまっている)

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(スロープをあがると屋上があるが、これは何のためにあるのかも不明)

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(ただし、内部空間は素場らしい)

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(ガウディがつくった椅子も素場らしい)

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(ステンドグラスではなく、塗料が剥げているところもある)
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サンチャゴ・デ・コンポステーラを訪れる [地球探訪記]

 マドリッドから鉄道に乗って、サンチャゴ・デ・コンポステーラに行く。5時間ぐらいの長旅であったが車窓は変化が多く、楽しい鉄道旅であった。さて、マドリッドは晴れであったが、サンチャゴ・デ・コンポステーラに近づくと雲行きは怪しくなり、サンチャゴ・デ・コンポステーラに着くと雨が降っていた。この雨は2日後に我々が発つ時まで降っていたが、どうもスペインでも最も雨が降る地域らしい。というか、乾燥しているスペインにおいて唯一、あまり乾燥していない地域、それがサンチャゴ・デ・コンポステーラのようであった。
 サンチャゴ・デ・コンポステーラはキリスト教の三大聖地である。その巡礼ルートは世界遺産に指定されている。ちなみに巡礼ルートが世界遺産として指定されているのは、ここと熊野古道だけである。そして、この巡礼ルートの最終目的地が、ここにある大聖堂である。この大聖堂は、ほとんど宗教のテーマパークのようであった。あちこちに懺悔の場があり(人気のある神父とそうでない神父があることも興味深い)、多くの部屋で神父による講話が為されており、ヤコブの銀の棺をみるために行列ができたりして、信仰の厚い人にとってはたまらないサービスがたくさん提供されていた。もちろん、無料である。
 ただ、私はこのような大聖堂より遙かに街並みに興味を抱いた。サンチャゴ・デ・コンポステーラ自体が丘陵につくられているので、イタリアの山岳都市を彷彿させるのだが、何しろコンパクトなのである。階高も低いし、道路幅も相当、狭い。そして、煉瓦ではなくほとんどが石でつくられている。しっかりとチェックはしなかったがおそらく花崗岩であると思われる。スペインの都市というよりかは、イギリスの都市のような印象だ。これは、雨の多い風土と関係があるのかもしれない。
 あと、この都市で印象に残ったのは料理であり、魚料理を中心に食べたのだが、マドリッド、バルセロナ、ビルバオなどよりずっと美味しいと感じた。入った店がよかったのかもしれないが、馬刀貝(マテ貝)、蛸、鮪など、相当楽しめた。
 スペインという国の多様性を感じることができたサンチャゴ・デ・コンポステーラ行きであった。


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デンマークは遠かった。 [地球探訪記]

 シュヴェリーンからデンマークへ移動する。ハンブルクまで行けば一階乗り換えで済むのだが、時間短縮のためにローカル線を乗り継いでリューベック乗り換え。これで1時間は節約できるのだが、結局40分遅れたので、あまり変わらない。しかし、ほぼ6時間。この旅行では6時間の鉄道移動は、ボローニャからミュンヘンなどとほぼ同じだが初めてではないのだが、今回は随分と長く感じた。途中、フェリーでの移動なども含まれるので、そんなに退屈しない筈なんだけど、今回は厳しかった。まあ、このルートは何回も乗ったことがあるので(少なくとも5回以上)、車窓には関心がなかったというのもある。というか、ボローニャからミュンヘンのアルプス越えの車窓の美しさに比べると、平坦で車窓は退屈なのもその理由かもしれない。疲れていて、仕事もそれほど捗らないし、最近、老眼が進んでいるので本を読む気も起きない。
 コペンハーゲンのホテル代があまりにも高いので、今日はマルモ、明日はまた4時間かけてリューベックまで戻ろうと思っていたのだけど、クライアントに相談したら、コペンハーゲンの宿泊代を出してもらえることになった。本当、よかった。クライアントさん、有り難う。まあ、でもこれから正解はコペンハーゲンに用があったらマルモに泊まることかな。

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コペンハーゲン行きのICEは満車状態で座れない [地球探訪記]

コペンハーゲン行きのICEにリューベックから乗車する。グローバル・パスなので一等車にも座れるのだが、なんと一等車は満席であった。そんな馬鹿な、と思い二等車に移動したら、二等車はさらに混雑している。みんな、そんなにコペンハーゲンに行きたいのか。ちなみにコペンハーゲンの宿は信じられないほど高い。昨年、宿泊したユースホステルみたいなホテルは個室だと1泊3万円である。まあ、夏休みの大阪のビジネスホテルも1万8千円したけど、それにしても高すぎないか。橋を渡ってマルモに行けば1万5千円ぐらいで泊まれる。リューベックまで戻れば1万2千円ぐらいにまで下がる。最初は、そういうことをしようと計画したが、そもそも仕事で行くのに本末転倒である。クライアントに事情を説明して、コペンハーゲンの二泊分だけは出してもらうようにした。そうでもしてもらえないと、実は完璧に赤字である。どうにか、ブッキング・コムで中央駅そばのホテルを3万円で2泊押さえることができた。昨年泊まったユースホステルよりいいことを願うばかりだ。

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バード・クライネンからリューベックへ [地球探訪記]

 ドイツのローカル線旅行記第二弾。今日は午前中にシュヴェリーン市役所で取材。その後、この日のうちにコペンハーゲンに着かなくてはならない。時間は5時間強。ということで、シュヴェリーンのプラッテンバウ団地を再訪したい気持ちもあったが先を急ぐことにする。これは市役所の取材が終わったタイミングが絶妙で、すぐ列車に飛び乗ればそのまま、リューベックまで行けるからである。
 シュヴェリーンからコペンハーゲンに行くのはイメージ的にはハンブルク経由であるが、うまくローカル列車を乗り継いで、シュヴェリーンからバード・クライネン、そこから単線ディーゼル列車でリューベックに向かうと1時間ぐらい短縮できる。ただし、なんせローカル列車なのでタイミングを外すと全然、列車は来ない。
 ということで市役所の取材が終わって15分後には車上の人となった。シュヴェリーンからバード・クライネンまでは二駅。そこで、いかにもぼろいディーゼル列車に乗り換える。乗り換え時間はわずか2分。
 さて、ディーゼル列車はほとんど客を乗せないまま、リューベックへと向かう。昨日と同じように長閑な田園風景が広がる。メクレンブルク・フォアポメルン州はドイツの州の中でも人口規模がもっとも小さく、また人口密度も低い。草原と森林の光景である。この列車はリューベックまで1時間ほどかかるので、てっきり各駅停車であると思ったのだが急行列車であった。最初の停車駅はグレフェスミューレン。その後もずっと似たような風景である。ちょっと眠くなってくる。そして、ギーシェン、シューネブルクと停まっていく。私が勝手に自分に課した課題は、旧西ドイツと旧東ドイツの国境を見分けることができるかということである。注目しているのは道路と建物、そして土地利用である。道路は、旧東ドイツのものはおそろしく古いか新しいかのどちらかである。建物はやはり投資がされているかどうか。土地利用は、高度利用的にされているかどうかである。また、国境であれば、旧東ドイツ時代側につくられたそれらしき施設が残っている筈である。そして、ヘーンブルクという町に着く。住宅が明らかによくなっている。太陽光パネルが設置され、町の佇まいもよくなっている。ランドスケープというか土地利用はほとんど代わらないが、庭の手入れがずっとよくなっている印象が受ける。ということで、国境の施設の存在はあまりよく分からないが、シューネブルクとヘーンブルクという町の間に昔の境があったと思われる。などと書いて、外していたら恥ずかしいが、住宅の集積などからみても間違いない気がする。豊かさの余裕が違う印象を受ける。
 などと書いていたらリューベック中央駅に到着した。とてもローカルな鉄道ではあったが八高線というイメージか。それほど有り難みは感じない路線であった。
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ロストックからヴィスマールまで鉄道に乗る [地球探訪記]

 ロストックの市役所では思い通りに調査が進まなかった。宿はシュヴェリーンなので、まっすぐ帰らずに世界遺産の都市ヴィスマールに寄ることにした。ロストックの中央駅に行くと、ちょうど10分後にヴィスマール行きが出発する。ということで飛び乗った。ユーレイル・パスを持っている強みだ。さて、16:07分発の列車だったのだが、バルト海沿いの長閑な風景の中を単線のディーゼル列車がまさにとことこと走っていく。途中、Bad Doberanという駅に停まったのだが、隣を蒸気機関車が走っている。なんだ、なんだとちょっと自分の中でざわめきが起きる。蒸気機関車が出てきた車庫には「メクレンブルクのモーリー号」と書いてある。以前、バルト海沿岸で街中を走る蒸気機関車があることを雑誌か本で読んだことがあるのだが、これか!とちょっと嬉しくなる。まあ、いつか機会があれば乗ってみたいと思わなくもないが、ドイツに住んででもないと乗らなくてもいいかもしれない。日本でも蒸気機関車は多く走っている。さて、その後も変わりばえのしない呑気な景観の中を、ディーゼル車は呑気に走っていく。夏だと呑気な風景だが、冬だと相当、過酷な風景、例えばオホーツク海的な風景なのかもしれないなと思ったりする。
 30分ぐらいで着くだろうと思っていたら1時間以上もかかってしまった。とはいえ、本当、こんな水郡線のような列車に乗るコトなんて滅多にないから、まあいいでしょう。と書いて、水郷線に乗ったコトがないことに気づいた。もっと、日本のローカル列車にも乗った方がいろいろと知見が広がるかもしれない。とりあえず只見線あたりから乗らなくては。

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トスカーナ地方の景観はそれほど大したことがないと思われる [地球探訪記]

 フィレンツェからシエナまで鉄道で往復した。車窓には、トスカーナ地方の田園風景が広がる。私の持っている観光ガイドでは、この田園風景は素場らしい景観であると書かれているのだが、少なくとも車窓から眺める田園風景の景観はそんなに素場らしくない。農業景観としては、例えば北海道の富良野の方が背景に十勝岳などがあったりして、ずっと美しい。植物もちょっと興味を惹くのは糸杉と、葡萄畑くらいである。丘陵に葡萄畑が広がるのは美しいなとは思うが、このような風景でいえばドイツのモーゼス川流域、リューデスハイム周辺のライン川沿いとは比べものにならない貧弱さである。
 このような車窓からみられる田園風景としては、日本だと山陰線の車窓に展開する漁村風景は本当に美しいと思う。あと、車窓から見られるものはちょっと頭に浮かばないが棚田なんかも、田園風景としては美しく、トスカーナ地方のものよりずっと印象的だ。ただ、道路が少ないので、それは日本の田舎の風景よりも美しい。これはドイツもそうだが、ヨーロッパの田園の方が日本より美しいと思うのは、道路が狭くて、高規格でないため、風景に溶け込んでいるからだ。ただ、田園自体はどちらが美しいかというと日本の方に軍配は上がると思う。トスカーナ地方の田園風景が素場らしいと書いた「地○の○き方」の編者は山陰線とかで旅したことがないのかな、と思ったりする。
 まあ、私は、トスカーナ地方はやはり素場らしいかなとの印象を受けたが、過大評価は禁物である。料理といい、贔屓をせずに客観的に優れたところを指摘すべきであるし、トスカーナ・ブランドだからすべていいといった紹介の仕方には抵抗を覚える。

タグ:トスカーナ
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ボローニャからオーストラリアを越えてミュンヘンへ [地球探訪記]

週末にボローニャからゲッティンゲンにまで移動しなくてはならない。私の想定外だったことは、ドイツ鉄道が夜行列車の運行数を相当、減らしてしまった。したがって、なかなか1日で行くのは厳しい。まあ、そもそも夜行列車は時間的には節約されるが、それほど宿泊代の節約にはならないのと、年齢的にも厳しくなったので、途中1泊して二日の行程で行くことにした。

ちょうど、ボローニャからミュンヘンへノンストップの列車が走っていたので、それに乗ることにする。11:52ボローニャ発だ。さて、予約が必要と言われていたので、30分前にチケット売り場に行く。イタリアでは私が最も信頼している自動券売機は、この列車のチケットを売ってくれない。ちょっと絶望的な気分になるが、めげずに長蛇の列に並んで、とりあえず整理券をもらう。まだ30分はあったが、整理券を配っている黒人の血が入ったと覚しき美人は、「間に合わないかもね」と言う。なんで30分前なのに間に合わないの、と思ったが、彼女の予想はほぼ見事にあたった。あと3人ぐらいだったのだが、そこから全然、進まない。もうしびれを切らして、プラットフォームに向かい、列車に飛び乗った。ドイツ鉄道の運行のECだから、勝手は知っている。予約されていない席に座る。というか、よく考えたら、予約しなくても乗れるんじゃないか。とはいえ、多くの席がもう既に予約済であったので、それを考えると予約した方がいいことはいいだろうが、それで乗り損ねたらまったく本末転倒である。列車はさすがドイツ鉄道が運行しているだけあって5分遅れて出発した。まあ、しかし5分遅れを計算して指定席は売ってくれないからな。
 などと思って、乗車して2時間後、検札が来た。グローバスパスだと指定席券を払わなくてはならないとのことだった。11ユーロ請求されて支払った。車内で変えるのであれば30分も並ぶ必要はなかった。クレジット・カードでも払えるし、現金でも払えるが、あまりお釣りをもっていないようなのでカードで支払った方がいいかもしれない。こういうことは、なかなか情報が得られないので、ここに記しておく。
 今、トレントだ。これからアルプス越えである。車窓に展開する景色は、素場らしいの一言に尽きる。

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(ドロミテ山塊)

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(ドロミテ山塊の神々しい山)

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ロスアンジェルスがサンフランシスコを嫌いな理由を知る [地球探訪記]

ロスアンジェルスにいる。車を運転しながらラジオを流すのだが、音楽番組よりトークショーを聞くのが好きだ。今回もトークショーを聞いていたのだが、ホストはサンフランシスコの人達、フリスコの悪口を言い始めた。その内容が結構、興味深かった。

私はロスアンジェルスに4年弱、サンフランシスコに3年間住んでいるのだが、気分はもう完全にサンフランシスコ派であり、フリスコ気分である。自分もロスアンジェルスに住んでいたことがある癖に、ロスアンジェルスの悪口は自分でも言うが、サンフランシスコの悪口を言われるとムッとする。プロバスケットボールでもゴールデンステート・ウォリアーズは大好きだが、レイカーズのファンであったことは一度もない。ロスアンジェルスに住んでいた時は、ドジャーズの熱烈なファンであった。というか、プロ野球に興味を抱いていた期間は私の人生でも短かったので、ドジャーズしか熱烈に応援したプロ野球球団はない。当時の打順は全員、今でも記憶している。さて、しかし、今のドジャーズはどうでもいい。どちらかというとサンフランシスコ・ジャイアンツを応援しているくらいだ。

とういことで、圧倒的なサンフランシスコ派の私であるので、ロスアンジェルスの悪口のボキャブラリーは多い。「そもそもまともな都心がない。まともな都心がない大都市ほどつまらないものはない」。「人口密度が無駄に低く、エネルギーを無駄にする典型的な都市」。「お酒を飲むと飲酒運転をして帰宅しなくてはならない」。「水が不足すれば都市も蒸発する(ロスは北カリフォルニアから何100キロも水を運んでいて初めて成立している都市)。「消費だけで成立している享楽都市」。「渋滞ばかりで、人生の相当の割合を車の中で過ごさなければならない」。「食事が不味い」・・・・

さて、それではロスアンジェルスの人達は、サンフランシスコの人達をどのように悪く言っているのか。
「天気が悪い。霧ばかり」。「ビーチで泳げない」。「我々を見下している」。「我々を馬鹿だと思っている」。
ふうむ、なかなかサンフランシスコのことを悪く言うのは難しいということが分かった。まあ、ちょっとした妬みもあるのかもしれない。

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サンフランシスコの観光名所アルカトラスのツアーは向こう4日間、予約で満席 [地球探訪記]

 サンフランシスコは観光名所が多いが、そのうちの見所の1つはアルカトラス島である。さて、そういうことでアルカトラス島のツアーに参加するために、木曜日の朝9時頃に訪れた。受付でチケットを買おうとすると、今日は売り切れだといわれる。え!さらにだめ押しで、今日だけでなく明日、明後日、明明後日も売り切れだという。来週の月曜日じゃないと空いていないそうだ。
 私は1990年代に3年間、サンフランシスコに住んでいたが、そんなにアルカトラス島の人気はなかった。何か、サンフランシスコ、凄い観光ブーム担っているのではないだろうか。
 ちなみに前日はサンフランシスコからちょっと北にあったミュア・ウッズ国定公園を訪れたのだが、ここも駐車場は満杯で大混雑であった。平日であるにも関わらずである。そして、多くは地元ではなく観光客のようであった。大型の観光バスも何台か停まっていた。ミュア・ウッズ国定公園も私がサンフランシスコに住んでいた時は、とても好きな場所で、ちょっと時間が空いた時は車を飛ばして訪れていたが、平日にそんなに混んでいたことはなかった。何か前代未聞のサンフランシスコ人気が世界的に起きているような気がする。

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(ミュア・ウッズ国定公園)

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【ユタ州の国立公園縦断ツアー12】デス・バレー国立公園2(番外編) [地球探訪記]

 デス・バレー国立公園は13650平方キロメートルという東京都の6倍もの面積を擁する巨大な国立公園である。国立公園に指定されたのは1994年。新しい国立公園である。とはいえ、1933年には国定公園(National Monument)には指定されている。デス・バレーが国立公園に指定される以前は、イエローストーンが最古であり最大(ただしアラスカ州は除く)の国立公園であったのだが、現在ではデス・バレーが最大(ただしアラスカ州は除く)の国立公園である。
 さて、我々はデス・バレー・ジャンクションから190号で公園に入る。まず向かったのはダンテス・ビュー。ここは標高1669メートルの展望台であり、デス・バレーとその向こうにあるパナミント・レンジを眺めることができる。デス・バレーはアメリカで最低地点であるバッド・ウォーター(—86メートル)があるのだが、それもここからは展望できる。まさに絶景と形容される素晴らしい展望。ちょっとした寄り道ではあるが、その価値は十分にある。
 さて、その後、ザブリスキー・ポイントを訪れる。ここは同名のピンクフロイドのサントラの映画で有名だが、なんかウルトラセブンの怪獣の角を彷彿させる突起した岩が印象的な場所だ。
 次に訪れたのは、アーティスト・パレットというちょっとした観光ドライブ・ルートである。ここの岩の色は、まさに名前のように絵の具をぶちまけたパレットのようで大変、印象深い。また、このドライブ・ルートは道幅がせまく、アップダウンも激しく、なんかディズニーランドのビッグサンダー・マウンテンに乗っているような感じで楽しい。
 そしてヴィジターセンターのあるファーネス・クリークにて昼食を取る。ここは、ちょっとした村のような感じで、ホテルをはじめとした観光施設が充実している。我々は先を急ぐので、食事をしただけで去ったが、なかなか滞在したら(冬の話であるが)面白そうなところであった。ところで、ここには結構、多くの日本人が来ており、なぜデス・バレーとも思ったが、もしかしたらラスベガス観光のオプショナル・ツアーなのかもしれない。日本からわざわざこの辺鄙な秘境にくる必要はまったくないと私は思う。雄大であり、日本では決してみられない光景であるかもしれないが、それでもグランド・キャニオン、ザイオンに比べると観光地としては大きく見劣りすると思われる。グランド・キャニオンに5回行って、デス・バレー1回くらいのペースでいいかと思う。ザイオン3回でデス・バレー1回くらいといった程度の観光地であると思う。
 ファーネス・クリークを出て、途中、デヴィルス・コーンフィルドと砂丘を観て、先を急ぐ。−86メートルという低地から、いきなり1500メートルを越す峠を越える。なかなか凄まじいアップダウンだ。
 デスバレー国立公園を過ぎると、ロスアンジェルスの水源となったオーウェンズ湖を左にみながら車を走らせ、48州で最高地点であるホウィットニー山の麓にあるローンパインに着く。ここで今日二度目のガソリンを入れて、395号を北に進む。日が暮れるまで走らせようという考えで飛ばしたら、レークタホの東にあるミンデンにまでたどり着くことができた。ここで泊まる。

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(ダンテス・ビューからファーネス・クリーク方面(北)を展望する)

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(ダンテス・ビューからテレスコープ山方面(西)を展望する)

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(ザブリスキー・ポイント)

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(アーティスト・パレット)

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(砂丘)

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(デビルス・コーンフィルド)

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(ファーネス・クリーク)

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(ファーネス・クリークからバッド・ウォーターへ行く道路。ひたすらまっすぐ)
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【ユタ州の国立公園縦断ツアー11】デス・バレー国立公園1(番外編) [地球探訪記]

 ユタ州にある5つすべての国立公園を巡るツアーは、ソルトレーク・シティを出発してプライス、モアブ、ブライス・キャニオン、ラスベガスと4泊し、その間の3日ですべて踏破することができた。1日目はアーチス、2日目はキャニオンランズ国立公園、キャピトル・リーフ国立公園、ブライス・キャニオン国立公園、3日目はブライス・キャニオン国立公園を再訪し、ザイオン国立公園をめぐり、ラスベガスまで走ってきた。 
 さて、帰国の飛行機はサンフランシスコ発なので、これからサンフランシスコまで行かなくてはならない。ルートは二つ。一つは15号を西に向かいバーストーで降りて、ベーカースフィールドまでシエラネバダ山脈の南端を通り抜け、ベーカースフィールドから5号でひたすら北上してサンフランシスコまで向かう最短コースである。これは、幾つかオプショナル的な寄り道ルートがあり、99号で北上してもいいし、またベーカースフィールドからさらに西に行って101号を北上してもいい。1号という案もあるが、これはあまりにも道路がワインディングしているので現実的ではない。まあ、101号だとサンルイスオビスポやサリナスといったちょっと興味深い町を通るので、そこらへんに宿泊してもいいだろう。
 もう一つのルートはラスベガスからデス・バレーを横断するルートを取って395号にまで行き、そこから北上して50号でシエラネバダ山脈を越えてサクラメント経由でサンフランシスコに行くというものだ。シエラネバダ山脈を越える前、カーソン・シティやミンデン、そこまで行けなくてもリーヴァイニングやブリッジポートで宿泊するというルートである。こちらの方が時間も距離もかかるうえ、シエラネバダ山脈越えをしないといけない。雪が降ったりしたら相当、面倒くさい。
 とはいえ、15号を南下するコースは本当に何もない。この何もなさは一度、体験すれば十分だ。バーストーからベーカースフィールドへ横断するコースも、風力発電機が多く立地して、つまらないとはいえないが、それほど楽しくもない。これも敢えて二回行きたいとは思わないルートだ。それに比して、デス・バレーのルートは、デス・バレーはもちろん魅力的ではあるが、それだけでなく395に出れば48州で最も標高の高いフィットニー山をはじめ、モノ・レーク、レーク・タホといった風光明媚なランドスケープの中を走っていく。ドライブをするのであれば圧倒的にこちらであろう、ということでこのコースを選択する。
 さて、この日も朝早く、朝焼け前にホテルを出て、95号をまっすぐデス・バレーに向かう。途中、インディアン・スプリングスという町でガソリンを入れようと思っていたら、ガソリン・スタンドの機械が壊れていた。まだ早朝なので無人だ。これは大変だと、ラスベガスまで戻ることさえ考えたが、それも悔しいのでそのままデス・バレーに向かう。どうにかデス・バレーにまではいけるぐらいのガソリンは残っている。とりあえず95号からデス・バレーに向かう分岐点のアマルゴサ・ヴァレーにガソリンスタンドがあることを期待する。
 さて、果たしてこのアマルゴサ・ヴァレーにはガソリンスタンドがあった。ほっと胸をなで下ろす。このガソリンスタンドはエリア51、エイリアン・センターという店舗が経営していた。そうか、ここがエリア51なのか。UFOがしょっちゅう目撃されるという地区である。ちなみに、この店舗の隣は売春宿であった。エイリアン・センターの店番もちょっと昔も、下手したら現在でも、売春婦のようなニオイがぷんぷんする妙齢のおばさんであった。さすがネバダ、凄いな。と思いつつ、どんな人がこの売春宿を訪れるのだろうか、ちょっと不思議。意外と宇宙人が化けていて、そのままさらわれたり、人体実験されたりして。
 とりあえずガソリンスタンドを入れることができたので、元気にデスバレーへと向かう。

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(エリア51、エイリアン・センターという店舗)

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(その隣にある売春宿)

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(ガソリンスタンドにある珍妙なるちらし。「宇宙人に注意。売春宿とバー」・・なんじゃこりゃ)
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【ユタ州の国立公園縦断ツアー10】ザイオン国立公園 [地球探訪記]

ユタ州の国立公園ツアーで最後に訪れたのはザイオン国立公園である。最後にして最もドラマティックで人気のある国立公園である。東側のエントランスから入る。このルートだと、国立公園に入ってすぐチェッカーボード・メサと対面する。チェッカーボードのような格子状の模様が入った巨岩である。なんで、こんなに規則的な模様ができるのか、不思議である。ザイオン国立公園の魅力は巨大な砂岩の岩塊による渓谷美であるが、その特色は色彩の多様さにある。特にバージン川の両側に発達した巨石群は、あたかもそれぞれの巨岩がファッション・ショーをしたかのように個性を競い合っているかのごとく、その「風貌」が異なる。これらは「寺院」(テンプルス)と呼ばれているが、私は三国志の将軍のような個性をそれぞれに感じるのである。ウエスト・テンプル、テンプル・オブ・シナワバ、キャッスル・ドーム、ザ・グレート・ホワイト・スローン、レッド・アーチ・マウンテン、アブラハム・ピーク、アイザック・ピーク、ヤコブ・ピークのスリー・パトリアーク(三大長老)、マウンテン・オブ・ザ・サン・・・・。こういう巨大なる岩石群の渓谷といえば、ヨセミテ・バレーの巨石群がすぐ頭に浮かぶが、ザイオンとヨセミテの違いは、ヨセミテはグラナイトの岩なのですべて灰色がかかっているが、ザイオンは砂岩の岩なので、色が本当に多彩なことである。そういう意味で白黒テレビとカラー・テレビぐらいの違いを私は感じてしまっているのである。もちろん、ヨセミテにはザイオンにないよさがあって、それは素晴らしい滝であるが、色彩という点ではザイオンの方に軍配があがる。

また、ザイオンに来るたびに本当に感心するのは、道路のデザインである。まず、舗装の色がザイオンの国立公園の岩のような赤茶色である。これだと、ザイオン国立公園の景観に溶け込み、アスファルトの灰色が目立つことはない。さらには、1930年につくられたマウント・カーメル・トンネルである。道路幅が狭く、トンネルの径も短い。大きめのトレーラーだと行き交いできないので、それが通過するまでトンネルの前で対向車両は待たなくてはならない。そういう意味では便利ではないのだが、このトンネルにはその不便さを有り余る風情というか魅力がある。ザイオンの景観を邪魔するどころか、むしろその演出に寄与するぐらいのお洒落なトンネルである。

さて、今日は一気にネバダ州にまで行きたいとは思っていたが、一つぐらいハイキングを楽しもうということでエンジェルス・ランディングに挑戦する。しかし、イースト・リム・トレイルとエンジェルス・ランディングとの分岐点において、そのあまりの急峻さにそれ以上行くのを諦める。とはいえ、ここからの展望も相当、雄大である。まあ、高所恐怖症にはしんどいかもしれないが、手っ取り早くザイオンのエッセンスを体感するには、このエンジェルス・ランディングもしくはオブザベーション・ポイント・トレイルがお勧めである。私は以前、ウエスト・リム・トレイルに挑戦したことがあり、その高台からのザイオンの嶺の雄大なる景観を楽しんだことがある。人が多い渓谷からちょっと足を伸ばせば、静かな岩の神々が戯れているような神秘的な空間が広がる。しかし、まあ、今回は時間がない。日が暮れる前にザイオン国立公園を出て、ちょっと頑張ってラスベガスまで車を飛ばした。ラスベガスの郊外のホテルにて宿泊する。

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(チェッカーボード・メサ)

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(トンネル)

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(道路は風景に合わせて茶色の舗装がされている)

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(ザイオン渓谷)

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(エンジェルス・ランディングのトレイルの途中からザイオン渓谷を望む)
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【ユタ州の国立公園縦断ツアー9】ブライス・キャニオン国立公園(2) [地球探訪記]

ブライス・キャニオン国立公園は夕日より朝日である。というのは、ブライス・キャニオン国立公園のビューポイントはすべて西から東を向いているからだ。したがって、夕日が沈むところは見えないが、朝日が昇るところは見える。さらに、ブライス・キャニオン国立公園の渓谷は朝日を直接、受けることになるが、夕日は陰になる部分が多く、あまりドラマチックではない。ということで、今日もまた、日が昇る前に宿を出発する。ブライス・キャニオンに関する観光ガイドでは、朝日を観るポイントは名前そのままにサンライズ・ポイントがお勧めであるが、人によってはインスピレーション・ポイントもいいと書いてある。サンライズ・ポイントはホテルなども近くにあるので、多くの人がいる可能性も高かったので、インスピレーション・ポイントまで行く。さて、インスピレーション・ポイントは誰もいなく、我々だけであった。これはこれで不安だ。しかも、インスピレーション・ポイントは駐車場から崖にそって歩かなくてはならないのだが、雪でトレイルは埋まっていた。しかし、そこはそこ。雪の中を登っていった。雪はがちがちであったので歩くのはそれほど大変ではなかったが息は切れる。さて、ちょうどインスピレーション・ポイントに登ったところで日は昇り始めた。素晴らしい景色である。ブライス・キャニオンの渓谷のオレンジ色と雪の白色のコントラストがこの世のものとは思えない美しさをつくりだしている。早起きは三文の得である、という言葉を今日も噛みしめる。

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(インスピレーション・ポイントから)

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(インスピレーション・ポイントから)

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(インスピレーション・ポイントから)

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【ユタ州の国立公園縦断ツアー8】ブライス・キャニオン国立公園(2) [地球探訪記]

 今日は日が昇る前にモアブを発ち、キャニオンランズ国立公園、キャピトル・リーフ国立公園を経て、ブライス・キャニオン国立公園へと向かった。ブライス・キャニオン国立公園の夕日を撮影するために、道を急いだのだが、キャピトル・リーフ国立公園からブライス・キャニオン国立公園へと向かうルート(12号)は驚くほど風光明媚であり、それ自体がもう観光名所のようである。キャピトル・リーフ国立公園を抜け、しばらく24号を走るとトリーという村に出る。ここから12号で南下するのだが、すぐディクシー・ナショナル・フォレストに入る。ここでは2866メートルの峠越えをする。日本は乗鞍スカイラインの畳大平が道路の最高地点であるが、これは2702メートル。アメリカはでかいな、というのを実感させられる。この道路からキャピトル・リーフの岩々が展望できるのだが、すごい絶景である。
 さらに、このディクシー・ナショナル・フォレストを抜けると、グランド・ステアケース・エスカランテ国定公園に入る。この国定公園は、相当魅力的なランドスケープを有しているが、何しろアクセスが悪い。というか、自動車でアクセスするのは不可能に近い。この12号もその端っこを走っているのだが、その真の魅力はさわり程度しか分からない。グランド・ステアケース・エスカランテ国定公園は48州では最後に地図がつくられた場所であり、1996年にクリントン大統領が国定公園として認定する。クリントン大統領は大統領選ではユタでは大いに負け越していたので、この認定には随分とユタ州では反対していた人も多かったようである。何しろ面積が7690平方キロメートルである。東京都の面積が2188平方キロメートルであるから、いかにそれが広大であるかが分かる。まあ、広大であってアクセスが悪いので、バックパックでもしないとその凄さを知ることはできない。
 しかし、この12号からもさわり程度しか分からないなりにも、そのユタらしい異様なランドスケープは堪能できる。ここを走るだけで十分、楽しく有意義な時間を過ごした満足感を得ることができる。どこを走っていても車窓が美しい(一部、インターステートハイウェイ80号のソルトレークの西側は当てはまらないかもしれないが)。これがユタ州のドライブの醍醐味であろう。
 さて、グランド・ステアケース・エスカランテ国定公園を抜けると再びディクシー・ナショナル・フォレストに入り、そこを抜けるとブライス・キャニオンである。パリア川に沿って西へ進んでいくと、突然、岩の色がブライス・キャニオン特有のクリームがかったオレンジ色になる。この岩の色は独特であり、特別な地霊というかセンス・オブ・プレイスを発している。キター、という気分になり、心は高揚する。12号は、このブライス・キャニオンの渓谷をゆっくりとジグザグをつくりながら緩やかに高度を上げていく。
 まだ日が沈んではないが、ほぼぎりぎりである。ブライス・キャニオンには7つのポイントがあるが、取りあえずもう選択する余裕もないのでサンセット・ポイント。ここで夕日に映えるブライス・キャニオンの渓谷を撮影すると、まだちょっと明るいのでブライス・ポイントにも行く。
 ユタ州の国立公園は、本当、どこも素晴らしいが、絵はがきコンテストをしたら、ブライス国立公園が優勝するのではないだろうか。この絵画のような非現実的なランドスケープの美しさには、オーラというか何か神がかったものが感じられる。

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(エスカランテ国定公園を走る12号からの景色)

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(エスカランテ国定公園を走る12号からの景色)

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(12号からキャピトル・リーフ国立公園、ヘンリー山地を望む)

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(夕日に映えるブライス・キャニオン。サンセット・ポイントから)

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(夕日に映えるブライス・キャニオン。サンセット・ポイントから)

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(夕暮れ時。ブライス・ポイントから)

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(夕暮れ時。ブライス・ポイントから)
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【ユタ州の国立公園縦断ツアー7】キャピトル・リーフ国立公園 [地球探訪記]

 ユタ州にある5つの国立公園のうち、最もアクセスが難しいのがキャピトル・リーフ国立公園であろう。そして、5つのうちでは最も地味である。入れ込み客数も67万人(2011年)とユタ州で最も多いザイオン国立公園の283万人の4分の1以下である(とはいえ、キャニオンランズの47万人よりは多い)。5つのユタ州の国立公園の中でも1971年設立と最も新しい。さて、しかし、今ひとつなのか、というとそんなことは決してない。巨大なる渓谷は相当の迫力である。
 キャピトル・リーフは南北に160キロと長い。チリのような地形である。面積は979平方キロメートルで東京都23区の1.5倍ほどの面積だ。舗装道路が走っているのは北部の一部のみである。広大なる国立公園のほとんどは四輪駆動の自動車でなければなかなかアクセスができない。
 ということで、我々は北部にあるビジターセンターにちょっと寄り、そこらへんを散歩したりするだけにした。それでもグースネックス・オーバールックからのマウント・エレンをはじめとしたヘンリー山地の雪山の光景が素晴らしさには感銘を受けた。ここでゆっくりとキャンプをして一週間ぐらい過ごすと人生観が少し、変わるかもしれないな、と思いつつ、ブライス・キャニオン国立公園へと向かう。

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(フレモント川によってつくられた渓谷。この国立公園を唯一、普通の車で横断できる24号が川沿いを走っている)

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(舗装されているシーニック・ドライブの終点からキャピトリ・ゴージの渓谷を望む)

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(グースネックス・オーバールックの展望)

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(グースネックス・オーバールックからヘンリー山地を望む)
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【ユタ州の国立公園縦断ツアー6】キャニオンランズ国立公園(2)アイランド・イン・ザ・スカイ編 [地球探訪記]

メサ・アーチを訪れた後、アイランド・イン・ザ・スカイの二つの代表的な渓谷の展望台を訪れる。一つは、グランド・ビュー・ポイント・オーバールックといって道路の南端にある。もう一つはグリーン・リバー・オーバールックであり、これはメサ・アーチのそばにある。

アイランド・イン・ザ・スカイは、その言葉通り、グリーン川とコロラド川の渓谷を両側に挟み、あたかも空中に浮かんでいるような台地である。そこを自動車で走っていくと、まるで空を飛んでいるような気分になる。素晴らしい。アイランド・イン・ザ・スカイとは上手く名付けたものである。

グランド・ビュー・ポイント・オーバールックも、グリーン・リバー・オーバールックも素晴らしい展望であるという点では共通しているが、グランド・ビュー・オーバールックのコロラド川、グリーン・リバー・オーバールックのグリーン川がつくる渓谷は随分と趣が違う。グランド・キャニオンには壮大さには劣るが、その異様ともいえる景観は大変、魅力的である。先を急ぐので、あまり滞在することは出来なかったが、出来ればもう一度ぐらい死ぬ前に訪れたい場所である。

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(グリーン・リバー・オーバールック)

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(グリーン・リバー・オーバールック)

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(グリーン・リバー・オーバールック)

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(グランド・ビュー・ポイント・オーバールック)

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(グランド・ビュー・ポイント・オーバールック)
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【ユタ州の国立公園縦断ツアー5】キャニオンランズ国立公園(1)メサ・アーチ編 [地球探訪記]

アーチズと同じくモアブを拠点とする国立公園にキャニオンランズ国立公園がある。アーチズはモアブの北に位置しているが、キャニオンランズ国立公園は東に位置している。キャニオンランズ国立公園はコロラド川とグリーン川によって浸食された渓谷である。これらの川によって、キャニオンランズ国立公園は3つの地区によって分類される。

コロラド川の南はニードル地区、コロラド川の北でグリーン川の東がアイランド・イン・ザ・スカイ、グリーン川の西がメーズである。

我々は、今日の夕方にはブライス・キャニオンまで行きたいので、アイランド・イン・ザ・スカイを訪れる。アイランド・イン・ザ・スカイは、3つの地区では最も多くの観光客を集める。全体の59%である。年間の観光客数は44万人で、今回訪れる5つのユタの国立公園では最も少ない。私も今回の訪問で初めて知ったのだが、国立公園になったのは1964年で、アーチズ、キャニオンランズの1971年より早い。

アイランド・イン・ザ・スカイにはメサ・アーチと呼ばれる朝焼けの撮影スポットがある。ということで、朝日を望むために、まだ暗い朝5時ぐらいにモアブのモーテルを出る。モアブからキャニオンランズまでは結構、自動車で走らなくてはならなかった。ただし、メサ・アーチの駐車場はすぐ分かった。というのも既に多くの自動車が駐車してあったからだ。駐車場からアーチまでは15分ぐらい歩く。既に東の方はちょっと明るくなりつつあった。さて、メサ・アーチには多くの三脚を設置したカメラマン達が朝日を待っていた。というか、もう新たに三脚を置くスペースはないぐらいだ。これは、実際、しっかりと三脚で撮影しようとするなら、相当、早い時間に出ないと難しいかもしれない。私は三脚を持っていなかった。ちなみに、このカメラマン達は多くは相当、エゴイストでちょっと脇に立っているだけで、邪魔だとか言ってくる。こういう時のアメリカ人は嫌な奴が多いが、もしかしたら日本人のカメラマンもそうかもしれない。カメラマンとはあまり付き合いがないからな。このアングルは、季節にもよるだろうが、ラサール山地から太陽が昇ってきて、いやあ素晴らしい景観だ。ということで何枚もの写真を撮影する。しかし、メサ・アーチがなぜ、朝日の撮影スポットとして優れているかというのは、太陽の直射日光をこのメサが防いでくれるので、逆光であるにも関わらず、素晴らしい渓谷の写真が撮れるためであった。私はそれを知らなかったので、絶好のタイミングを逸してしまった。また、オートフォーカスにしていたのだが、逆光下ではあまりしっかりと焦点を合わすことができなかった。もう一度、撮影する機会を持ちたいと悔やむ。

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(ラサール・マウンテンから朝日は昇る)

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(メサ・アーチからラサール・マウンテンを望む)

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(メサ・アーチが上手いぐあいに朝日の逆光を遮ってくれるので、美しい渓谷の写真を撮影することができるが、気づいたのが遅かったので絶好の撮影ポイントはすべて取られていた)

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(多くのカメラマンが三脚を立てて、撮影スポットを確保している)

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(朝日によって燃えるような色に映える岩石)


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【ユタ州の国立公園縦断ツアー4】アーチズ国立公園(4)デリケート・アーチ・ビューポイント編 [地球探訪記]

アーチズ国立公園の3大スポットを訪れた我々は、夕日に映えるデリケート・アーチを撮影するために、デリケート・アーチのビューポイントを訪れる。デリケート・アーチのビューポイントは、デリケート・アーチのトレイルヘッドのちょっと先に行ったところにある。さて、夕日までまだ時間があったが、既に数名の人達が三脚を立てて撮影の準備をしていた。我々もそこで撮影をしたのだが、実は、ちょっと先の箇所まで歩いて行けることが、夕日が沈んだ後に気づいた。最初の撮影箇所からは、デリケート・アーチは遠く、望遠レンズを持っていれば大丈夫だが、そうでないとこの先の場所にまで行った方がよいだろう。私は三脚がなかったが、柵の上にカメラを置いて撮影をしてみた。夕日を受けて、燃えるような橙色に映えるデリケート・アーチはなかなかのものである。日が暮れるとともにモアブの町に移動。モアブ・モーテルと言うモーテルに泊まる。一室一泊100ドルである。

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(駐車場そばのビューポイントからみたデリケート・アーチ)

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(駐車場からちょっと歩いたところにあるビューポイントからみたデリケート・アーチ)

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【ユタ州の国立公園縦断ツアー3】アーチズ国立公園(3)ウィンドーセクション編 [地球探訪記]

デリケート・アーチ、デビルス・ガーデンを訪れた我々が次に向かったのは、入り口に近いウィンドー・セクションである。ここは、ウィンドーズという2つの窓、というかメガネのような穴があいているアーチ、そしてタレット・アーチ、さらにはダブル・アーチがある。駐車場に駐車をして、ちょっと歩くだけで、これらのアーチにアクセスできる。なぜ、この小さな面積に、このような広大なアーチが集積しているか、ちょっと不思議な気分になるが、観光する側からすれば好都合である。ウィンドーズはウルトラセブンが変身するときにつけるようなメガネのような穴が空いており、ちょっとユーモラスである。近くにいくと、その穴の大きさに驚く。さらに、迫力があるのはダブル・アーチである。これは、アーチが連なっているのだが、立方体に3つ穴が空いたような三次元的な空間をつくりだしていること、さらにはそのスケールの大きさが圧倒的な迫力をもたらしている。自然の力の不思議さを強烈に感じさせる魅力的なアーチであった。

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(ウィンドーズ)

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(ダブル・アーチ)

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【ユタ州の国立公園縦断ツアー2】アーチズ国立公園(2)デビルス・ガーデン編 [地球探訪記]

デリケート・アーチを観た後、遅い朝ご飯を食べるために店を探しに、キャンプ場まで行く。アーチズには宿泊施設はもちろん、お土産屋を含めた店舗も園内に一切ないことが判明。仕方なく、一度、国立公園の外に出て、5分ほど運転したところにあるモアブの町のデニーズに入る。

さて、腹ごしらえもできたので、再び国立公園に向かう。今度は、ゲートにはしっかりとレンジャーがいたので、10ドルの入園料を支払う。入園料は車単位で7日間、有効である。アーチズでポイントとして押さえていたのは、既に訪れたデリケート・アーチ、デビルス・ガーデン、ウィンドーズ・セクションである。まず、デビルス・ガーデンに向かう。ここはアーチズの道路の行き止まりに当たる場所で、入園してから20マイルぐらいあり、30分はかかる。さて、このデビルス・ガーデンにはランドスケープ・アーチがある。ということで向かう。片道1.3キロほどである。このランドスケープ・アーチは世界最大の自然橋らしい。確かに細長いアーチは巨大の一言につきる。このアーチは数年前に橋の支えの部分が崩落して、それ以来、橋の下に行くことはできない。逆光になってしまい、写真はうまく撮影できなかった。さて、その後、先にあるアーチ群を観るかどうか、検討したのだが、どうも先にはダブル・アーチがあると同行したものが言うので、行くことに決定した。さらに2キロぐらいかかるが、ダブル・アーチはデリケート・アーチに次ぐ、ランドマークである。頑張って行くことにした。さて、ダブル・アーチへの道のりは急に険しく難しくなる。しかし、ハイキング・トレイルからの展望は絶景である。巨大なまな板のような岩が縦に規則的に並んでいる景観などは圧巻であり、これだけで来た甲斐があるというものである。さて、しかしダブル・アーチかと我々が思っていたものは、ダブル・O・アーチという上下に穴が空いたものであった。下の穴は小さく、これはちょっと落胆した。しかし、誤解をしたからこそ、途中の雄大なる景観を楽しめたので、それは結果オーライであった。帰りにちょっと寄り道をしてナバホ・アーチ、パーティション・アーチなどを観る。これら2つもアーチ自体はスケール的にも小さく、またそれほど美しさを感じさせるものではなかったが、人も少なく、アーチズ国立公園の風土を堪能することができた。

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(ランドスケープ・アーチ)

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(ダブル・O・アーチ)

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(ナバホ・アーチ)

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(巨大なファイル群のような岩)

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(ラサール山地とのコントラストがとても美しい)
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【ユタ州の国立公園縦断ツアー1】アーチズ国立公園(1)デリケート・アーチ編 [地球探訪記]

ユタ州には5つの国立公園がある。アーチズ、キャニオンランズ、キャピトル・リーフ、ブライス・キャニオン、ザイオンである。これらを一挙に車でめぐることにした。出発点はソルト・レーク・シティである。到着は午後15時。そこでレンタカーをして、アーチズに向かって南下する。一挙にアーチズにまで向かおうかとも考えていたのだが、ソルト・レーク・シティのラッシュアワーにぶつかり、さらに初日は、時差ぼけもあるので20時頃に到着したプライスという街にて宿泊。とりあえず見つけたフェアフィールド・インにて。一室105ドル。

翌朝はまだ未明の5時に出発。一路、アーチズへ向かう。これは、現在デリケート・アーチのハイキング・トレイルの入り口の駐車場が工事中で、駐車場のスペースが少なくなっており朝の9時にはほぼ満車となるという情報をインターネットで得たからである。5時だとまだ暗い。6時30分頃には明るくなってくる。アーチズに着いたのは7時ちょっと過ぎ。まだ、国立公園のゲートには誰もいないので、入園料を払わずに入る。最初に目指したのは、当然デリケート・アーチ。7時30分頃に着いたので、駐車場には余裕で停まることができた。デリケート・アーチまでは片道2.4キロほど歩かなくてはならない。まだ、肌寒い中、デリケート・アーチまで歩いて行く。朝日の光に照らされた草が美しい。

デリケート・アーチは大きな岩塊の上にある。その雄姿はハイキング・トレイルでアクセスしている時はまったく見ることができない。岩をぐるっと回って歩いていると、突然、眼前に現れる。このようなドラマティックな演出を考慮して、このトレイル・ルートを考えたとしたら、デザイナーはなかなかセンスが素晴らしい。さて、デリケート・アーチ。素晴らしい造形美である。よく自然の力で、このような芸術的な岩のアーチが出来たものである。人間の意匠だとしても傑作であろう。逆に、自然が勝手につくりあげたこのアーチを美しいと感じる人間の心の働きが興味深い。神のような形而上的な存在を信じたくなるような迫力と美しさである。何でこんなものが出来たのか、ということと、何でそれを美しいと人間が感じるか、ということ、両方とも不思議なことであり、いろいろと考えさせられる。私は20年前にこのデリケート・アーチを観たが、二度目のデリケート・アーチはより、いろいろと私に問いかけているようである。なんか聖的な経験であり、最高レベルの聖なるランドスケープではないだろうか。多くの写真を撮影した後、デリケート・アーチを後にする。

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(デリケート・アーチの雄姿。バックに映えるラサール山地とのコントラストが素晴らしい)

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エミレーツ航空でブラジルに行くことについて [地球探訪記]

 エミレーツ航空のエコノミーでブラジルに行った。それまではほとんどダラス経由、もしくはニューヨーク経由であったのだが、今回、初めてドバイ経由で行ったのである。エミレーツ航空は以前も、デュッセルドルフからジャカルタで移動したことがある。このときはビジネスであったのだが、全日空に比べればはるかにサービスは劣っているという印象を受け、さほど感心しなかった。
 しかし、今回は日本の航空会社が運行していないブラジル線なのでライバルはアメリカの航空会社となる。いや、他にもエア・カナダ、ルフトハンザなどもあるが発券条件が厳しいので実際は利用しにくい。
 ということで、アメリカの航空会社(デルタ、ユナイテッド、アメリカン)と比べてみたい。アメリカの航空会社が勝る点は飛行時間だ。ヒュースト経由で22時間弱、ニューヨーク経由だと23時間弱である。一方、エミレーツだと23時間30分かかる(西→東)。この2時間ぐらいの運行時間の差は大きい。
 さて、しかしアメリカの航空会社が勝るのはこの点だけだ。機内食のレベルは、まあアメリカの航空会社があまりにも低いので比較もできないが、フライト・アテンダントのサービス、映画の本数、スクリーンの大きさ、充電プラグの有無(機内でラップトップを使う私にとっては、エコノミーで充電できるというのは何に増しても有り難い)など、すべてアメリカの航空会社に比べて勝っている。そして、サービスはライバルの中東の航空会社であるカタール航空よりずっとよい印象をもった。もちろん、これは、全日空に比べれば大きく劣るが、これはある意味、全日空がよすぎる(日本航空は残念ながら、それほどよくない。これは正社員か契約社員かの大きな差でしょう)のでしょうがない。まあ、あと一つ欠点をあげれば、東京—ドバイではワン・ワールド系(つまり日本航空)のマイレージがつかないという訳の分からない意地悪(これはエミレーツがしているのか、日本航空がしているのかは分からないが)をしていることだが、別にマイレージのために移動している訳ではないからな。
 ということで、前回のエミレーツ航空の乗車体験はビジネスということもあり今ひとつであったが、エコノミーだと悪くないと思った次第である。ブラジルに行く時は、こちら経由でこれから行くことを考えようと思った次第である。

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サンパウロ空港は新しくなっても今ひとつ [地球探訪記]

サンパウロのグアリューラス国際空港が随分と新しくなった。ターミナルは4つになって、アズール航空のターミナルとなっている第四ターミナルから、残りの3つのターミナルにはバスでないと移動できないほど離れている。大きくなったので、昔のようにコンパクトに移動しにくくなっているので使い勝手が悪くなったが、まあ、それはそれで仕方ないかなと思う。気になるのは、空港は綺麗になったが、入っているテナントがまったく充実していないことだ。これは、ドバイ空港やドーハ空港などとは大きな差である。いや、別にテナントがそんなに多くなくてもいいのだが、私の需要に応じた店がないのだ。例えば、まともなサラダが食べられるような高級ではないレストラン。無理矢理、みつけて注文したサラダは、レタスがしなびて色が濃い緑色に紫蘇のように変色していた。私は、最初、そのような野菜なのだろうと思っていたが、口にいれてそれが違うことが分かった。このように、しっかりとニーズに対応したサプライできていないことは消費経済が未発達ということで致し方ないところもあると思う。

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