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トランプは移民を批判しているが、彼の支援者は移民だらけだ [トランプのアメリカ]

トランプ元大統領は最近、移民への批判を「バイデン・マイグラント・クライム」(バイデン移民犯罪)とラベリングし、反バイデンキャンペーンを展開している。移民が犯す犯罪は、割合的には全国平均よりも低いが、移民=犯罪者、というイメージを喚起することで、移民の入国を厳格にする政策を打ち出すのは自分しかいない、というキャンペーンを張っているのだ。実際は、共和党が提案した移民の入国を厳しくする法案を下院で通そうとしたら、トランプが、その問題が解消すると自分がキャンペーンするネタがなくなるので、共和党に圧力をかけて共和党自らが潰すというようなマッチポンプのようなことをしている。

さて、ここで書きたいのはそういうことではなく、トランプは移民を批判するが、彼の周りは移民だらけである、ということだ。トランプ自身が二世の母親と三世の父親との子どもである。三世の父親はともかくとして、母親は成人になるぐらいまでスコットランドで育っていたれっきとした移民である。母親の側からみれば、トランプは移民二世なのだ。そして、トランプは三人の女性と結婚しているが、そのうちの二人が移民である。しかも、エラいきつい訛りのある英語をしゃべるような移民である。チェコとスロバニアと両方とも東欧で、元社会主義国である。

さらに現在、トランプの弁護士をしているアリナ・ハバはなんとイラク移民の二世である。アメリカ人が抵抗のある移民としては、イランやイラクはトップ・レベルだと思うのだが、そのイラク移民の子どもがトランプの弁護士をしていて、移民犯罪とか言うクライアントを守っている。おかしくないか?

また、トランプ政権のブレインと言われるスティーフン・ミラーはユダヤ系で20世紀初頭にロシアで起きたユダヤ人弾圧から逃れるためにアメリカに移民としてやってきた。そのような祖先を持つミラーが、自分達の祖先にロシアがやってきたことをやろうとしている。

このようにトランプそしてトランプ政権の「移民排斥」は、自分達のアイデンティティ否定のようなところがあり、矛盾だらけだ。まあ、詐欺師は矛盾だらけなのだが、それでもちょっと分かり過ぎである。この矛盾を平気で受け入れて、その嘘を支持し、冤罪で移民を攻撃する(アメリカは本当に物理的に攻撃したりする)。その攻撃の対象に、トランプの奥さんが含まれているということに、メラニアも気づかないのだろうか。

最近、フロリダ州の政治家がLBQTを排除する法案を通そうとしていて、実は自分もレズビアンというか両刀だったことが分かって問題になったが、なんで自分のアイデンティティを否定するような政策とかを通そうとできるのだろうか。いやはや、日本もとんでもないな、と思うけど、現在の日本はまだ現在のアメリカ合衆国よりはましかなと思ったりもする。
 

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