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ギター・マガジンの「偉大なギター名盤100」には異議ありまくり [ロック音楽]

ギター・マガジンの今年(2024年)の2月号は「偉大なギター名盤100」であった。私はヘタレ・ギタリストなので、ワクワクしながらページをめくった。しかし、その選考には異議ありまくりである。私は、むしろ、この雑誌の選考から、貴重な情報や知見を学ぼうと思っていたぐらいなのに、このヘタレ・ギタリストの私でも到底、納得できない選考に愕然とする。これは冗談じゃなくて、まじだったとしたら、ギター・マガジンのブランドにさえ疑義を呈しかねない。
 そもそも、ナイル・ロジャース、アラン・ホールズワース、サンタナのアルバムが入ってないのは絶対おかしいだろう。加えていえば、パット・メセニー、マーク・ノプラー、ビリー・ギボンス、プリンス、ゲイリー・ムアー、アルバート・リーが入ってないのはおかしいし、ベスト100であればピート・タウンゼント、ブライアン・メイ、ニール・ヤング、エディー・ヘーゼル、ロベン・フォード、リー・リトナーが入ってもおかしくない。
 代わりに何が入っているかというと、テレビジョンやセックス・ピストルズ、ドクター・フィールグッドといったパンク系のアルバムだ。こういう音楽は、ローリング・ストーンズやロッキンオンといったロック誌が評価するのならまだ分かるが、なんでギター・マガジンが評価するんだ。こいつらが弾いているギターが、サンタナやマーク・ノプラーより遥かに優れているというのであれば、ギター・マガジンは、別にギターを上手く弾きたい読者を想定している訳ではないことを裏付ける。というか、サマンサ・フィッシュやセント・ヴィンセントなどの最近の女性ギタリストのアルバムの方がはるかに「ギター名盤」としてふさわしいだろう。ということを、還暦を過ぎた読者に指摘されてどうする。むしろ、そういう新しい情報が欲しくて、こういう雑誌を私は買っているのだ。ハイ・スタンダードが37位、Xが38位とか、日本の「ギター名盤100」なら分かるが、これらがサンタナのアルバム群、アラン・ホールズワースのアルバム群より上位にくるとはまったく思えない。
 というか、ロック名盤ではなくて「ギター名盤」だからな。というか、Wilcoのアルバムが一枚も選ばれていないのもおかしいだろう。Doobie Brothers、ポール・コゾフのFreeも一枚ぐらい入ってもいいだろう(Fire and Waterですな。All Right Nowのギターはあまりにも素晴らしい)。Robbie RobertsonのThe Bandのアルバムも一枚は入ってもいい。Tom Campbellのトム・ペティのアルバムとかも入っていいだろう。The Carsのデビュー・アルバムも入るべきだろうし、Grand Funk Railroadもギターの名盤としては考慮すべきである。Jim Hallとかも入ってないんだよなあ。Little FeatのLowell George スライド・ギターもギター名盤100に入れるように考えるべきだろうし、Museもその革新的なギターを考えると入れることを考えなくてはいけないんじゃないか。
 ということで、メチャクチャ期待外れの特集であった。というか、ギター・マガジンが自らのブランドの信頼性を担保にこういう特集をしているという覚悟がなさ過ぎるのじゃあないか。この記事をWishbone AshのArgusを聴きながら書いているのだが、このアルバムのトップを飾るTime Wasのギターのイントロの美しさ。このアルバムはロック史的にはそれほど素晴らしくはないかもしれないが、ギター名盤ではあると思うのだ。こういうのを取り上げてくれれば、さすがギター・マガジンと思えるのに、いたずらにJimi HendrixやZeppelin、Smith、John Mayerといった同じアーティストのアルバムを何枚もベスト100に上げるというようなアホなランキングをするぐらいであれば、ギタリストのランキングとかをすればよいのだ。アルバムというと、もっと多くの要素が入ってくるので難しいし、そのランキングをするのは相当の覚悟が必要だ。というか、修正等ができるウェブサイトであるならまだしも、印刷して出すような内容か。私の読後感はギターを舐めるなよ、といったものであって、私のような超絶ヘタレなギタリストにこんなことを言われるギター・マガジンは雑誌をつくる資格もないように思う。猛省してもらいたい。もう読書歴的にいえば45年ぐらいの読者なのだから、本当、落胆させないで欲しい。

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