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山川出版社の『ポーランド・ウクライナ・バルト史』 [書評]

山川出版の世界各国史シリーズのポーランド・ウクライナ・ベラルーシ・リトアニア・ラトヴィア・エストニア版。おもにポーランド、そしてウクライナのことにページが割かれている。東欧のドイツとロシアという強国に挟まれ、周辺諸国に翻弄された地域の歴史は、私が勉強不足ということもあったが興味深い。国とは何なのか?ということを深く考えさせる。ロシアがウクライナはロシアだ!と主張して侵略戦争を行っているが、この本を読むと、全然、ロシアじゃないな、ということがよく理解できる。そして、国においての言語の重要さを改めて認識する。あと、私は、ポーランドは結構、悲劇の国というか、被害者的に見ていたのだが、結構、ポーランドも随分と周辺を侵略したり、第二次世界大戦後もユダヤ人の虐殺事件を起こしたりしていて、加害者的な側面もあるのだな、ということも知る。いやいや、しかし、東欧、本当、侵略と略奪の歴史だ。日本はなるほど、これと比べると牧歌的である。戦争っていってもほとんど内戦が中心だったし。あと、こうやって歴史をみると、ドイツも相当、荒っぽいが、それに比べてロシアは改めて血塗られた歴史の国である。悪魔のようだ。そして、その悪魔の所業を21世紀になっても繰り返している。鈴木宗男とか森喜朗とか佐藤優とか、プーチンのポチのような日本人が結構いるが、こんな国に尻尾を振るという破廉恥行為には改めて驚いてしまう。ロシアの東欧にしてきた所業をすれば、日本だっていつ同じように侵略されるか分からない。その時、こういうプーチンのポチは手引きをするのだろうか。本当、日露戦争で奇跡的にでも勝ってよかったな、ということをこの本を読んで思い知る。
 あと、内容とは関係ないが、数人の著者によって書かれているのだが、著者によってその文章の分かりやすさに大きな差がある。ここらへんが改善されると有り難い。


ポ-ランド・ウクライナ・バルト史 (世界各国史 新版 20)

ポ-ランド・ウクライナ・バルト史 (世界各国史 新版 20)

  • 出版社/メーカー: 山川出版社
  • 発売日: 1998/12/15
  • メディア: 単行本



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