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ブラジリア空港で警官のストに会う [グローバルな問題]

ブラジリアを発つ日。空港に向かうと、なんと手荷物検査の前に長蛇の列。どうやら警官がストライキをしており、その活動の一環として、手荷物検査の邪魔をしているようなのだ。ということで、もう300メートルくらいの長蛇の列ができている。とはいえ、並ぶと意外と早く進む。そして、手荷物検査の前では、手荷物検査のために並ぶ両側を仁王立ちのように立ち並んでいる。いや、邪魔といっても、しっかりと手荷物検査をしているかどうかをチェックしているだけなのだが、ブラジルは結構、適当に手荷物検査をするので、この仁王立ちでも、結構の長蛇の列ができるようなのだ。みな、並んでいる人達は怒っているのかとも思ったりもしたが、警官はストライキをするほど、給料の安さに怒っていることを、むしろ並んでいる人は理解しているようである。そして、この抗議ということが、おそらく目的なのであろう。

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(警官のストライキで空港に長蛇の列)

さて、日本では見られない公務員のストライキがブラジルでは頻発する。ブラジルは公務員天国で、公務員になるための予備校が大繁盛するような状況にある。一度、公務員になるとクビにならないし、親方日の丸(ちょっとこの比喩は正しくはないが)のようなものだ。しかし、近年のインフレに対して、公務員の給料は上がらないので、結構、給与的には苦しくなっている。そこでのストライキなのだ。公立大学も教員がストライキをしているような事態である。もう1ヶ月以上もストライキをしており、大学生も流石に怒っているようだ。日本の大学生とかだと喜びそうな気もするが、大学教員がストをするとは世も末だ。私立大学はストライキをしないのだが、貧乏な学生は授業料がほとんど無料の国立大学に行くしかないので、そのような学生達の学習機会を奪うのは罪に近い。私が、ブラジルで教員をしていたら、スト破りをしそうだが、その結果、なんかリンチにあうかもしれないなとも思う。

私もブラジリア大学の図書館を、調べ物をするために訪れたら、なんとストライキで閉館していた。いやあ、なんかブラジルという国は、上手くいきそうになると、とてつもない力が生じてその足を引っ張る。しかし、私は、この調子よくいきそうになると、そこで自己抑制力が働くブラジルの社会システムは、結構、サステイナブルなのではないかとも思ったりもする。などと書いていて、ルセフ大統領が、河川保護の法律を大きく後退させたことを思い出した。まあ、経済的だけでなく、本当にサステイナブルな方向性に行きそうなことも足を引っ張る。変な国である。


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