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海外の知人から多くの安否確認のメイルが来る [グローバルな問題]

 地震が起きた後から、海外の知人から多くの安否確認のメイルが来る。私自身は、地震が起きた時に学生達と一緒に大学にいた。免震構造の8階の教室にいたので大きく揺れたが、まあ、それほど大したことはなかった。ガラスが割れるようなこともなかったし、研究室の本が雪崩のように落ちているのかと思ったが、そういうこともなかった。震度5であるので、まあ、そんなものかなとも思ったりした。鉄道が運行中止したのは困ったが、バスは走っているという情報が入っていたので、とりあえず近くに住んでいる学生と一緒に目黒駅まで歩いた。目黒駅からはなぜか「大岡山小学校」行きのバスだけが何本も来ていたので(これはおそらく「大岡山小学校」行きのバスは目黒通りなどの幹線道路を走らないので、道路が比較的空いていたためだと思われる)、それに乗り、家のそばの停留所で降りて20分くらい歩いて帰宅した。
 家は築40年の貸家であるが、恐れていた本の雪崩現象もほとんど起きず、棚に置いてあったワインが落ちたが、それも割れずに済んだ。ということで、そんなに大した災害ではないな、と思っていたのだが、海外の知人から来るメイルが、もう生死を確認するような内容であり、あたかも私が家を失って避難生活を送っているかのような同情的なものが多かったので戸惑いを覚えた。しかし、私のような友達甲斐のない人間に、そういう温かい内容のメイルが多く送られてくるということは、もしかしたら、これはおそらく海外ではとてつもない大被害であるとの報道がされているのではと思い当たった。
 ということでチェックしてみた。ほとんどの報道は東京ではなく、宮城、岩手の動画を紹介している。特に、仙台市若林区の津波の動画は、おそろしくショッキングであり、これは私も正視することができないほどのものであり、確かに地震をあまり体験したことがない人達にとっては恐怖の映像であろう。とはいえ、CNNは結構しっかりと状況を報道していたと思われる。一方で、NBCとかはアナウンサーが興奮して、日本の現地レポーターに興味本位的な質問をしたりしてちょっとお下品であった。まあ、誤った報道がされている訳ではないのだが、日本=東京、といった解釈が海外の人達ではマスコミを始めとしてされているのかなとの印象も受ける。
 写真でも次のようなホームページのものは極めて衝撃的である。確かに、これを見たら安否を確認したくなる気持ちも分かる。
http://www.dailymail.co.uk/news/article-1365318/Japan-earthquake-tsunami-The-moment-mother-nature-engulfed-nation.html
 現段階で東北の太平洋岸の被害がどの程度甚大であるかは分からないので、あまり軽率なことはいえないのだが、日本に比べると、海外での報道は多少、大袈裟にセンセーショナルに報道されている印象を受ける。日本での報道が、自分達と直接、関係している災害であるために、何よりも正確な情報を伝えることが優先される(例えば、福島県の原発の状況やら、仙台と塩竃の中間地にあるコンビナートの火災が火力発電所にまで及ぶかどうかといった情報)のに対して、海外では津波の衝撃的な映像や、コスモ石油の千葉の精油所の火災といったハリウッド映画的な映像を重点的に流しているからかもしれない。
 とはいえ、私のようなものに多くのメイルが来るのは有り難いことではある。それを素直に受け止められない私の人格はひねくれすぎているのかもしれない。

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