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ジェリー・ライスが殿堂入りをする [スポーツ]

アメリカン・フットボール史上最高のワイド・レシーバーであるジェリー・ライスが殿堂入りを果たした。アメリカン・フットボール史上最高のプレイヤーであるとの評価もある。私は彼がプレイヤーとして油の乗っている頃、サンフランシスコに住んでいたので大ファンであったし、今でもファンである。さて、しかし、このジェリー・ライスの殿堂入りにケチをつけた輩がいる。フォーティーナイナーズでのチームメートでもあったテレル・オーエンスである。テレル・オーエンスは「ライスの成績が飛び抜けているのは、モンタナやヤングといった優れたクォーターバックなどチームメートに恵まれていたためで、俺が同じ環境であったら彼よりいい記録を残せただろう」と発言したのである。

テレル・オーエンスは結構、優れたワイド・レシーバーである。プロ・ボウルにも6回ほど選出されている。しかし、彼は理解していない。モンタナやヤングが優れたクォーターバックとして評価されたのはジェリー・ライスがレシーバーであったことが大きな要因であることを。ジェリー・ライスというプレイヤーは周りをも上手くさせるのである。フォーティーナイナーズが80年代、最強のチームとして君臨できたのは、名将ビル・ウォルシュの戦略がまずあったことは異論を待たないであろうが、それだけでなくチームとしての力を相乗的に向上させるだけのプレイヤーが多く集まったことが指摘できると思う。もちろん、その人選をしたのもビル・ウォルシュであった訳だが。ジェリー・ライスが一方的にモンタナやヤングから恩恵を受けたのではなく、逆も真であったのだ。最盛期のライスという選手は、並みのクォーターバックのパフォーマンスを一段も二段も上のレベルに上げることができたのである。そして、ライスとオーエンスの大きな違いはここにあるのではないか、と彼の外した発言を知って思ったのである。自分中心に世界を見るか、自分を含めた環境を含めて何がベストかを考えられるのか。この違いが、偉大なる選手と単に上手い選手との一線を画すのではないだろうか。

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