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ボルダーとコロラド・スプリングス [都市デザイン]

朝7時にデンバーのホテルを出てボルダーに向かう。8時30分に約束をしているボルダーの都市計画部長であるピーター・ポラックさんと会うためである。彼の自宅を訪れ、一緒に朝食を取りながら話を聞く。朝食は、チャウタークア公園の中にあるチャウタークア・ダイニングホールで、いきなり豪華なビュッヘ・スタイルであった。ボルダーにはウォルマーアートが一軒もない。特に排除している訳ではなく、冷静にウォルマートなどのビッグボックス・リテールが市のためになるかどうかを市民がしっかりと考えるような環境にあるという。二ヶ月前にホームデポが進出したが、それを迎え撃つ地元の金物屋は、価格はともかくサービスで負けないという強気な姿勢を崩していないようだ。競争大歓迎といった状況にあるようだ。ボルダーはグリーンベルトを整備し、都心も再生させ、非常に魅力的なアメニティが豊かな町である。1時までポラックさんにいろいろと市内を案内してもらった。

1時に彼と分かれ、デンバーを越え、一路コロラド・スプリングスに向かう。コロラド・スプリングスはデンバーに次ぐコロラド州第二の都市であり、ボルダーと同じようにロッキー山脈の麓に展開する都市であるが、ボルダーと違って都市計画をしっかりとしていないので、ひたすらスプロールが広がっている。実際、行くとショッピングモール街道とでもいうべきアカデミー・ブルバードとかヒューマン・スケールを大きく逸脱した空間構造に驚いた。カリフォルニアにもこんな場所はない。中心市街地は衰退というほどではなかったが、多くの空きテナントがあり、このままではそう遠くならないうちに死んでいくのではないかとも思わさせる。ボルダーと極めて対照的であり、都市計画、都市政策をしっかりとすることの重要性を改めて知った一日であった。


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