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『プロメテウスの罠』を読み、やはり東京電力には原発を管理する能力も資格もないことを熟々知る。 [原発問題]

今日(1月27日)の朝日新聞の『プロメテウスの罠』は、いつにも増してスリリングに原発事故時の官邸の対応を描写している。菅首相はヘリで福島第一原発に到着し、マイクロバスに乗る。そこで、東電副社長の武藤栄に「何でベントができないんだ!」と怒鳴る。これ以降、菅首相は怒鳴り散らす菅として、マスコミはマイナス・イメージを流布するのだが、『プロメテウスの罠』は「菅が感情をむき出しにした数少ない場面だった」と書いている。

菅さんも「ベントをしなければ国が危ないというときに、当事者の東電が煮え切らないことをいっている。そりゃ怒鳴り声にもなるよ」と述懐する。そりゃ、ここで怒鳴らない方が人としておかしいでしょうとさえ思う。菅さん、よくぞ怒鳴ってくれた。とはいえ、この首相の怒鳴りでも、東電は相変わらず迷走する。

マイクロバスが現場の対策本部がある免震需要棟に付くと、「一行は、なぜか放射線量を測る作業員の列に並ばされてしまう。列は進まない」。もう、これでは、普通の人であったら発狂状態になるでしょう。

いやあ、東京電力、想像以上に酷い。本当に「想定外」だったのは、東京電力の危機管理能力の欠如である。私もここまで酷いとは思わなかった。こんな酷い組織を相手にしていたのでは、菅さん達も相当、大変だったであろう。自民党は現場に行っているような暇はない、とか当時の菅さんの批判をしていたが、私は、どの自民党議員が菅さん程度の的確な行動を取れるのか、まったく顔も浮かんでこない。民主党は問題が多いとは思うが、この事故の対応で菅さんを責めるのはお門違いだということ、そして、東京電力のような企業に、原発を管理させるということは今すぐ止めさせるべきである、というか原発を中止すべきだということを改めて確認する。

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