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ジェリーフィッシュの『スピルト・ミルク』 [ロック音楽]

たった2枚のアルバムしか出さずに解散した90年代にサンフランシスコを中心として活躍したジェリーフィッシュの奇跡的な傑作。まるでイギリスのバンドのようなビートルズにも通じる美しいメロディー・ライン、コーラスに重きをおくコードの拡がり、ギター、キーボードが重層的に音を重ねていくアレンジの妙、ロック音楽の素晴らしさを堪能できる。これでもかと攻め立てる楽曲群の素晴らしさと質の高さは、ビートルズの『アビー・ロード』、ヴァーブの『アーバン・ヒム』、スーパートランプの『ブレックファスト・イン・アメリカ』、レッド・ツエッペリンの『フォー・シンボル』、ジェネシスの『デューク』、オアシスの『モーニング・グローリー』、デビッド・ボウイの『ジギー・スターダスト』といったロック史上希有の傑作群と比べても遜色がない。どの曲もまったくケチのつけようがないほど素晴らしいが、その中でも『ニュー・ミステーク』、パフィーもカバーした『ジョイニング・ア・ファンクラブ』、『トゥーマッチ、トゥーリトル、トゥーレイト』などは傑出している。2枚でバンドが解散してしまったことを嘆くべきか、このような偉大なアルバムを出してくれたことを感謝すべきなのか。

Spilt Milk

Spilt Milk

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Toshiba EMI
  • 発売日: 1993/02/09
  • メディア: CD



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