東京は色彩洪水だ！

まだドイツ慣れしている目で東京を観察すると、都市景観があまりにも多くの色彩に溢れているのでクラクラする。色が多すぎて、それらの色がほとんど調和していない。どの色も自分が主人公だと思い込んでいるように自己主張しており、色のカオス状態になっている。色だけではない。インテリアもそうだが、背景となってデザインや個性、色彩といった主張すべきものを主張させるようなものが非常にお粗末である。とても竜安寺の石庭のコンセプトを考案した民族とは思えない。私でさえ思えないのであるから、外国人は尚更であろう。個々の色の誠に手前勝手な協調性のない主張が、東京という世界に冠たる素晴らしき都市のよさを台無しにしている。なんとも勿体ない話だ。