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ピアノをレンタルし、ドイツの生活の豊かさを知る [ドイツ便り]

ピアノをレンタルしにデュッセルドルフの都心のピアノ屋へ行く。ピアノ屋は400㎡くらいの巨大な床面積を擁し、多くのピアノが所広しと大雑把に置かれていた。こんな適当に置けるということは地価が安いのかと訝しむ。レンタル用のピアノは、それほど多くはなかった。ヤマハのアップライトの電子ピアノを借りることにする。月額で62ユーロである。まあ、そんなに悪くはない。一月分のレンタル代と運送費を払う。ここで面白いことに、運送代は家の階数によって異なる。一階あがることに15ユーロほど高くなるのだ。私は4階に住んでいるので45ユーロほど基本運搬料に上乗せさせられる。基本運搬料が85ユーロなので130ユーロ払うことになる。また、返却時の運送料もあらかじめ支払うこととなった。

店員に集合住宅でピアノを弾くうえでのエチケットを聞く。というのは、ドイツではこのピアノの練習騒音で裁判沙汰になったことがあることを聞いたことがあったからだ。まず、ピアノを弾く権利というのはある。したがって、うるさいから弾くなと隣は文句を言うことはできない。私も上の階の住民が結構、ピアノを弾いていて、まあまあうるさいが我慢をしている。それは彼女は弾く権利を有しているからだ。とはいえ、弾いていい時間みたいなものの社会のコンセンサスというものはある。これは、午前9時〜12時、午後3時〜8時だそうだ。これ以外の時間でも上の階の住民は弾いたりしているが、まあ、基本的にはこの時間帯であれば、隣人は文句を言う資格はないということか。さすがクラシックの国、ドイツ。街中を歩いていても、楽器を持ち歩いている人が多い。音楽が暮らしに根付いているというのは、この数週間の滞在でも実感できた。そういう点では、ドイツの暮らしは豊かである。

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