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ブランケネーゼというハンブルクの高級住宅地を訪れる [地球探訪記]

ハンブルクはドイツでも特別に豊かな都市として知られる。しかし、中央駅や運河街、レーパーバウンなどを歩いていてもよく分からない。多少、バーバンク周辺の北部の住宅街などを歩くと、それなりに瀟洒で落ち着いていていい雰囲気だな、と思ったりはするが、高級住宅地としての迫力のようなものはあまり感じられない。ドイツの経済を牽引している都市としては、そんなにパッとしないのである。ということで、ちょっと調べてみたら、どうもハンブルクの高級住宅地はエルベ川の下流にあるらしいということが分かった。その中でもブランケネーゼという住宅地がその代名詞的な場所であることが分かったので、そこを早速訪れることにした。
 アルトナ駅からS1号線に乗車して、5駅ほど乗ったところにブランケネーゼ駅はある。駅を降りてすぐ、そこが相当の質の高い住宅地であることが分かる。まず、店舗が小洒落ている。そして、車道が狭い。歩道もしっかりと整備されている。何より、街路樹がしっかりと植えられていて、ちょっと森の中の住宅地といった雰囲気である。
 ブランケネーゼはエルベ川の河岸段丘に開発された住宅地だが、エルベ川に向かって、その丘に立つ家々は絵のようにお洒落である。そして、丘から川へと繋ぐ車道がほとんどなく、階段の歩道で繋がれている。この歩道がまたいい感じで、丘から住宅の間に見え隠れするエルベ川が美しい。階段の数は合計で5000段近くもあるそうだ。1月で雨が降ったり止んだりするような肌寒い天気の日曜日であったのだが、多くの地元からと思しき観光客が行き来していた。
 ハンブルグ一の高級住宅地ということであるが、自動車じゃアクセス出来ない家が多い。その乗用車保有率を調べたら古いデータ(2006)ではあるが、人口当たり0.486台であった。これは実はハンブルクの数字より高い(0.406)。これは2011年の数字だ。最初はブランケネーゼの数字は結構、低いなと思ったのだが、こんなに不便でもハンブルクの平均より高いぐらいなんだ。というか、ハンブルクの数字はなかなか低い。ちなみにドイツの平均は2021年だと0.58ぐらいだが2011年だと0.52。さらに日本の数字だが、日本は0.49(2021年の数字)。ただ、日本はドイツより地域差が大きく、最高は新潟の0.71。
話が横に逸れてしまったが、ベルリンでは同市きっての低所得者層が住む地域で団地住まいをしているので、ドイツの住宅地は汚いなあ、といった印象を持っていたのだが、ブランケネーゼを訪れ、ドイツにも美しい住宅地が多くあることを思い出した。こういう街を訪れると、ドイツのまちづくりは上手いよな、と感心する。ベルリンではなかなか、こういう気持ちになれないのでわざわざ訪れてよかった。

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【住宅地の丘からはエルベ川が望める】

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【住宅の間から見えるエルベ川は美しい】

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【小道と階段がこの住宅地を特別なものとしている】

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【エルベ川から丘の住宅地を望む】

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【丘は歩道でしかアクセスできず、自宅の敷地に駐車場が設置できる家は極めて少数である】
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