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大都市圏の人口減少(2000-2014) [グローバルな問題]

世界の大都市圏の人口減少のランキングがどうなっているのか。2000年から2014年のデータでみてみると次のような結果となった。1位はニューオリンズの13.9%。これは2005年のカタリナ・ハリケーンによる自然災害の影響が大きいであろう。ルイジアナ州だけで1577人の死者を出したこのハリケーンは、ニューオリンズの都市を水没させ、その復興には長い時間がかかった。2位はボーフムである(12.2%)。ドイツのルール工業地帯のどちらかというと優等生のイメージのある都市だ。総合大学もあるし、小野伸二が在籍していたブンデス・リーガのチームもある。ただ、エッセンとドルトムントというより大きな都市に挟まれ、いろいろと難しいところもあるのかもしれない。それにしても、ちょっと意外な結果である。3位は韓国の昌原市(11.9%)である。人口は100万ちょっとで、韓国で11番目の人口を擁する都市だ。1970年代に韓国最初の計画都市として建設された。オーストラリアのキャンベルをモデルとしてつくられたのだが、キャンベルより遥かに大きな都市へと成長している。しかし、主要産業である造船業などが不振となり、韓国政府は産業・雇用危機地域に指定した。といっても、それは2018年の話だから、今のデータはもっと深刻かもしれない。そして4位がドイツのザールブリュッケン市(10.5%)。これは人口20万人にも満たない小都市なので、大都市圏人口という定義が果たして当て嵌まるのか疑問だが(そういう意味ではボーフムも同様である)、ここにランクインしている。そして5位がクリーブランド(9.4%)。この出所はOECDの研究者(Tamara Krawchenko, Jaromir Hainc)のペーパーなので、おそらく正しいとは思うのだが、若干、本当かなと思わせるところもある。データもとはOECDのホームページに公開されているので、今度、自分でも調べてみよう。

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