SSブログ

スティックスの取材動画を観て、デニス・ヤングはなぜスティックスにおいて必要ないかがよく分かった [ロック音楽]

スティックスのトミー・ショーとジェームス・ヤングの取材動画を観た。基本、デニス・ヤングに関する質問が多かったのが、二人ともデニス・ヤングと一緒にやるのは不可能だったということを述べていた。特にジェームス・ヤングは本当、辟易としていて、嫌な体験であったと述べていた。トミー・ショーはもうちょっと柔らかい言い方で、デニス・ヤングはとても才能があるので、上手くいくことを祈っているというような言い方をしていた。
 ジェームス・ヤングの言いたいことは、「俺はハード・ロックが好きなのにベイブのような軟弱な曲が全米ベスト1に輝いたりしたので、デニスの女々しい曲やヘンテコなコンセプトの曲ばかりやらされて溜まらなかった」というようなものだ。

https://www.youtube.com/watch?v=LTflI7kkWl4

 さて、私はジェームス・ヤングの言い分がとてもよく分かる。それをジェームス・ヤングがぶち切れるきっかけになったアルバム「Kilroy was Here」の曲から考察してみよう。まず、ミスター・ロボット。これは「ドウモアリガト、ミスター・ロボット、マタアウヒマデ」という歌詞がもう日本人的にはダサくてしょうがないが、アレンジも格好悪い。さて、どこが悪いのか。最初の出だしのコーラスはそれほど悪くない。いや、歌詞はダサいがそれほど悪くない。しかし、次のテーマに入ってすぐ「secret, secret, I got a secret」とコーラスが入るところがどうしょうもなくダサい。そして、デニスがI got a secretと歌い始めるとほぼ聞くに堪えなくなり、さらにテレビゲームのようなキーボードのバッキングのダサさがもうこれ以上聞くことを苦痛にさせる。次のトミー・ショーのCold Warもピコピコ・キーボードのバッキングがすべてを駄目にしている。Don’t Let It EndはBabe的な感じの曲で、メロディの良さでどうにか聞くに堪えるが、それでもさびのところでガクッとくるのは私だけではないだろう。この曲をどうにか救っているのはギター・ソロであり、このソロは格好いいと思う。次のHigh Timeはもうロック・バンドじゃないな、というほど酷い曲だと思う。ジェームスが発狂するのはよく分かる。これは、私がバンド・メンバーでも演奏するのを拒否したいぐらいのヘンテコな曲である。Heavy Metal Poisoning はジェームスのハードロックの作品で、これは8ビートのハードロックである。しかし、この曲でむしろ気づくのはドラムが全般的に格好悪いというか、ノリが悪いことである。7拍と8拍にタムを叩くところなんかは、まあ、ノリが悪いというよりかは下手なんじゃないか、と思わせる。しかし、これも最後に子供たちに「sex and drugs」と歌わせているところとかは誰のアイデアか分からないが趣味が悪いな。もしかしたら、ピンク・フロイドのザ・ウォールを意識していたのか。そうだとしたら、雲泥の差の出来である。次のJust Get Through This Nightはシンセの琴の音は気になるが悪くない。この曲だけは、このアルバムである程度、評価できる。Double Lifeはベース・ペダル的のドーンという音がなんかとても不思議な違和感を覚えさせるが、それ以外はそれほど悪くないかもしれないが、記憶に残らない曲だ。そして、Haven’t We Been Here Beforeは、なんかデニスのオペラがかったメロディ、歌い方がやたら鼻につく駄作である。I can’t stay here one minute moreとデニスが言うが、それはこんなアルバムを聴かされた俺だ!と言いたくなる。というか、この曲のギター・ソロもメロディをなぞっただけのつまらないもので、やる気がなくなっているんだろうなあ、ジェームスというのが分かる気がする。まあ、こんなアルバムを出したら、そりゃ、解散するわな、というのが納得できるし、ジェームスがデニスの顔を見たくない、と思う気持ちもよく分かる。最後の曲でKeep Rock and Roll Aliveとデニスが歌っているのを聞くと、お前の曲はRock and Rollじゃないぜ、と怒りさえ沸々と湧いてくる。特にブルブルブルと唇を震わせる唱法は止めて欲しい。このアルバムを聴くと、改めてジェームスの取材動画での意見はよく分かる。私はスティックスでは「Great White Hope」(Pieces of Eight)が一番、好きなので。というか、この曲のドラムは悪くないな、なぜだろう。


Pieces of Eight

Pieces of Eight

  • アーティスト: Styx
  • 出版社/メーカー: A&M
  • 発売日: 2005/03/17
  • メディア: CD



ミスター・ロボット

ミスター・ロボット

  • アーティスト: スティクス
  • 出版社/メーカー: USMジャパン
  • 発売日: 2011/10/12
  • メディア: CD



nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0