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ルールがしっかりしていないことで効率が悪化することをベトナムにて再確認する [グローバルな問題]

ベトナムはカオス的だ。このカオス的な状況を作り出しているのが社会の無秩序さである。人々が勝手に行動するので、あちらこちらで摩擦が生じる。その象徴が、交通整理である。信号がまず少ないので、もういつ車やオートバイが衝突してもおかしくない。実際、事故は多く、合計で1万8232件、死者数は8125人(2018年)。これは人口10万人当たり換算で9.02人となる。日本は2.94人なので3倍以上である。とはいえ、実際、ハノイの街を歩いていると3倍よりずっと多そうな気がする。ただ、統計的にはベトナムより事故死が多い国もあり、それはドミニカ共和国、サウジアラビア、タイだそうだ。タイとベトナムだと、歩行者の視点からだとずっとベトナムの方が、オートバイが多い分、危なそうな印象を受けるが、もしかしたら事故は多くても死亡には至らないのかもしれない。
この事故の多さの背景には、無免許運転が多いことや、違反行為にタイしての罰則が緩い、ことなどが挙げられる。その結果、ルールはあることはあるのだが、それらが守られない、というかルールを知らない人も多いのではないか。一方通行の逆走、赤信号の右折禁止のところでの右折、そもそも赤信号無視、などは日常茶飯事である。その結果が事故の多さ、歩くのが危険な環境をつくりだしている。
このような無秩序さは、飛行機に乗る時にも体験できる。前からだけでなく後ろからも乗らせるので、狭い機内の通路で後ろに行きたい人と前に行きたい人とがぶつかり、立ち往生をしてしまう。なぜ、ここで一方通行にしようと思わないのか。いや、これはベトナム以外の国(例えばブラジル)とかでもみられることだが、この秩序だって動くことで摩擦が回避できる、という簡単な事実がどうして理解できないのか。これは、おそらく自分が得をすれば周りに迷惑をかけてもいいというメンタリティが根底にあるからではないか、と思ったりもする。
ただ、ベトナム人の人達は結構、賢くて、信用できる印象を受けるので、しっかりとしたルールをつくり、それを守らせるようにすれば、それに対応すると思うのである。改めてルールづくりの重要さをベトナムにして再確認する。

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