『女の都』 [映画批評]
イタリアの大家フェリーニ監督の晩年の作品。フェリーニの映画の常連でもあるマルチェロ・マストロヤンニが主人公を演じている。女性の本質ではなく、表面的なところだけを愛する偽善的な女好きの主人公は、フェミニスト・グループ、パンク少女、妻などの女性達に翻弄されまくり、時には罵倒され、責め立てられる。ストーリー的には大したことはないのだが、ストーリーはちょっとサスペンス調で、目が離せない。2時間20分と上映時間は長いが、全然長いと感じさせない緊張感がこの映画にはある。あと、さすがフェリーニといえる映像美も十二分に堪能できる。この映像美を楽しむだけでも、この映画を観る価値はあるだろう。ちょっとした大人のファンタジー映画であり、男性はみるとちょっとやるせない気持ちにはなる。
2013-11-03 00:00
nice!(1)