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ロンドンのオリンピック・ビレッジの跡地を訪れ、オリンピックはあくまで目的ではなく手段だということが、よくよく分かった [都市デザイン]

ロンドンのオリンピック・ビレッジの跡地を訪れる。まだ、ほとんどが造成中の状態なのだが、クイーン・エリザベス公園の一部である北の地区だけが二週間ぐらい前から開園している。さて、ロンドンのオリンピックが開催されたストラトフォードの周辺は、土壌汚染が酷く、土壌改良のためには多額のお金が必要となるため、ずっと放って置かれた広大な土地であった。これを改良するためには、オリンピックを開催することが必要であり、それ以外ではこの土地に投資を呼び込む口実はつくれなかったようだ。要するに、このような不毛な土地の開発をするための口実としてオリンピックが必要であったのであり、オリンピックはあくまで目的ではなく手段だということが、よくよく分かった。そして、オリンピックが都市開発の手段として位置づけられるのではなく、その開催自体が目的となる場合は、よくよくやらない方がいいということも痛感した。ロンドンのオリンピックは多大なる負担をロンドンという都市に課したが、その結果、ストラトフォードという21世紀のロンドンを牽引する地区の一つとなるポテンシャルを有する土地を獲得することができた。東京のどこに、このストラトフォードのような開発ポテンシャルのある地区があるのだ。お台場に何もないときであればまだしも、今のように中途半端にウォーターフロントの整備も進んでしまったような状況で、オリンピックを開催する必然性がまったく見当たらないな、ということがロンドンに来てつくづく理解できた。

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(クイーン・エリザベス公園)

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(塔が開業するのは来年以降)
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