『リアル』11巻が出たので早速読む [書評]
11月は年に一度のリアルの月である。個人的にはもっとも待望している漫画の新刊である。それを30分であっという間に読み終わってしまう。読んでしまった後、多少、虚しさをも覚えるが逆にいえば至福の30分間を与えてもらったとも言える。9巻、10巻での展開は、ジェットコースターの坂を登っているような緩やかなところがあったが、11巻では野宮のプロへの激しいチャレンジが中心であり、一気に読ませる迫力に溢れている。激しく密度の濃い時間が流れていくのを描くことに関しては、右に出るものがいない井上雄彦の画筆が冴え渡る。それと並行して高橋も動き出す。来年の11月が今から待ち遠しい(この年に一度の楽しみのためにヤングジャンプでは読まないようにしている。まあ、この年でヤングジャンプを買うのは恥ずかしいというのもあるが)。
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