韓国の風景が日本のそれより美しい理由

韓国の風景は日本のそれと非常に似ている。植生や気候が相当、共通しているのではないかと思われる。しかし、なぜか韓国の風景の方が日本のそれよりも美しい。なぜ、そう思うのか考察してみた。

そこで気づいたのが、河川の美しさである。韓国の河川は護岸工事がされておらず、コンクリートの醜い土手がつくられていない。堤はあるが、土堤であり、川も自然の流れのままにあまり人工の手が入っていない。それが、非常に美しい川らしい景観をつくりだしている。あともう一つは農村地帯の道路。農村地帯の道路が、あぜ道風で、日本の農道のようにアスファルトでギンギンに整備されていない。それが、いかにも農村という風景を演出しており、見ていて心がホッとするのである。

風景、景観がしっかりとその土地になじんでいる。北京の林立する高層住宅ビルなどは、景観的にあまり美しいとは思えない私だが、韓国の田園風景は日本の田園風景より遙かに美しいと感心する。土建国家を突き進んでしまった結果、日本は「兎追いしかの山」の故郷の景観を人工的なファスト風土へと置き換えてしまった。それによって失われたものは甚大なのではないか、と韓国の田園風景をみながら思う。