SSブログ

福島第一原発の事件の「諸悪の根源」は経産省!? [原発問題]

 週刊朝日(4月8日号)に、前福島県知事の佐藤栄佐久氏がコメントを寄せている。そこで、今回の福島第一原発の事件の「諸悪の根源」は経産省であるとし、「国民を欺いた国の責任をただせ」と述べている。ちょっと引用させてもらう。
「それまで、東電と国は「同じ穴のムジナ」だと思っていましたが、本当の「ムジナ」は電力会社の奥に隠れて、決して表に出てこない経産省であり、国だったのです」
「今回の事故でも、記者会見に出て頭を下げるのは東電や、事情がよくわかっていないように見える保安員の審議官だけ。あれほど、「安全だ」と原発を推進してきた「本丸」は、またも顔を出さずに逃げ回っています」
 私も福島第一原発の事件が起きた要因には、経産省が原発推進を国策として進めてきたこと、さらには、そのような危険な国策を進めているにもかかわらず、それを管理する組織までをも経産省に設けるという「警察と泥棒が一緒にいるようなもの」(佐藤栄佐久氏のコメント)状況があったためであろうといい加減ではあるが、推察していた。そして、実質的にアクセルのみでブレーキのないシステムで原発推進を進めてきた結果が、今回の福島第一原発の事件という「地球の危機」(藤田祐幸元慶大教授の長崎テレビでのコメント)をもたらしたのではないかと思っていたのだが、この佐藤栄佐久氏のコメントで、やはり、そうだったのかという印象を強くした。
 しかし、残念ながら経産省は、そのような反省をするどころか、むしろ監督省庁として、この事件を小さく取り扱おうと評価業務をしたり、津波対策の強化を電力会社に指示したり、ということをして第三者面を装っている。事態がここまで大きくなってしまっても、どうも責任があることさえ自覚できないような人達であるようだ。
 佐藤栄佐久氏は2006年に県発注のダム工事をめぐり、収賄の疑いで東京地検特捜部に逮捕されたが、控訴審では「収賄額はゼロ」という不思議な判決が出された。このようないい加減な逮捕の背景には、福島県知事時代にプルサーマルの受け入れを拒否するなど、国に反旗を翻したことがあるのではないかと思わず邪推したくもなる。小沢一郎の政治資金問題も似たようなところがあるのでは、とさらに邪推したくもなる。霞ヶ関は私が思っているより、はるかに闇が深い。そして、その闇は、我々国民の犠牲など屁とも思っていないということが、福島第一原発の事件によって明らかとなったのである。
 東京電力だけでなく、経産省の責任をしっかりと追及できるかどうかが、日本という国に住む人達の将来を大きく左右するであろう。

nice!(1) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1