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「フランスの出生率が欧州トップ」での産経ニュースは相変わらず、いい加減な分析がされている [グローバルな問題]

「フランスの出生率が欧州トップ」との記事が産経のホームページに掲載されている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101215-00000108-san-int
そこでは、欧州一を誇る出生率を支えるのは施策であるとして、
1) 子供を産むと祝い金や各種手当てが出されること
2) 公立で保育料が無料であることなどの育児環境が整っていること
3) 「日本のような「できちゃった婚」もほとんどなく」、出産した女性の約半数が未婚
などを理由として掲げている。

 さて、このような分析は確かにそうかもしれないが、実態として増えているフランス人というのはアフリカ系などのマイノリティ、有色人種のフランス人であるということはしっかりと認識すべきである。これは、私の友人のドイツ人の大学教授が解説したことなので、私自身はまだ統計をチェックしていないが、ドイツの出生率が白色系のドイツ人といわゆるゲスト・アルバイターでドイツに来た移民の出生率が大きく異なることからもフランスでも似たような状況が進行していると思われる。もちろん、フランスのような政策は一つの方法論であるだろう。フランスのサッカーのナショナル・チームが強くなったのは、純粋なフランス人がほとんどチームに入っていないからだ。沢尻エリカの母親のようなフランス人(アルジェリア系)や、ジダンやアンリのようなフランス人がフランスの出生率の高さを維持しているのだ。
 それは、それでいい。しかし、その点を無視した分析をするのはおかしいだろう。しかも、3)はいかにも日本の「できちゃった婚」が問題であるというような書き方をしているが、「できちゃったら」結婚する日本人の方が遙かにしっかりしているとは、この記者は思わないのだろうか。未婚のままで子供を出産する女性が半分というのは、はっきりいって家庭、家族が崩壊していることではないだろうか。私は子供ができたが結婚しないオランダ人の男性の若者と話をしたことがあるが、その父親としての無責任さに吐き気を催したことがある。ちなみに、私は全然、立派な親ではない。しかし、それでも強烈な嫌悪感を覚え、こういう男にはよほど気をつけろと娘に伝えなくてはと思ったくらいである。子供が出来ても結婚しないというフランス人の家庭観、結婚観よりも、「できちゃった婚」をする日本の家庭観、結婚観の方がよほどましである。
 まあ、こんな馬鹿な記事を誰が書いたのかと思ったら、フランスを持ち上げることで日本を落とすというのが得意技の山口昌子だ。相変わらず色眼鏡でフランスのいいところばかりが目についてしまう、団塊世代特有の白人コンプレックスが抜け切れていないことが見抜けるような記事だ。

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