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東京ディズニーシーに行く [グローバルな問題]

東京ディズニーシーに9歳の次女と二人で行く。ディズニーシーに訪れるのは7年ぶりであろうか。以前は長女と二人で訪れた。長女は非常に好き嫌いが激しく、いろいろなアトラクションを乗りたがらなかったのだが、次女は比較的、寛容なので、私も初めて乗るようなアトラクションが多く、また月曜日で雨という条件もあって空いていたので、結構、チェックをすることができた。

私は社会のディズニー化を非常に危惧しており、ディズニー化がもたらす弊害に警鐘を鳴らす必要性を強く意識しているものである。ということで当然、基本的にディズニーが嫌いなのであるが、それと同時に、消費者としてディズニーを多少、楽しむようなアンヴィバレントな性格も有している。これは血液型がAB型であることも関係あるのかもしれないし、私を信用できない人間は私のこの性格を嫌っているからだと思ったりもするが、それが私なのである。私自身も自分がよく分からないところがあるので、この点は申し訳ない。とはいえ、さすがに自分で楽しむことはしない。娘をエンタテインするうえでディズニーの力をお金で購入していると考えてもらって差し支えない。まあ、目的を達成するためには手段を選ばず、敵も活用するということか。とはいえ、例えばディズニー嫌いのシャロン・ズーキン教授(ディズニー化の優れた著書や論文を有している)は反ディズニー教育をしっかりと娘にもされていることを考えると、私はそういう点でノンポリだなと思ったりする。赤軍に入ったら、あっという間に総括されていないと非難されて殺されるタイプだ。

それはともかくとして、こういういい加減な性格だからか、ディズニーの動向もチェックができているともいえる。ディズニーシーの今回の訪問では、インディアナ・ジョーンズのコンセプトのアトラクションもの、地中探検もの、シンドバッドもの、などを初めて体験することができた。結構、興味深かった。ジープに乗って、インディアナ・ジョーンズのコンセプトを体験するものは、それなりに面白かったが、まあ驚くのは最後の岩が落ちてくるといったところくらいかな。とはいえ、これは大人である私の意見で9歳の次女は髑髏が結構、怖かったらしくてそれなりにびびっていた。地中体験ものは期待をしていたが、大いに期待外れで、ネモの海中体験ものもそうだが、エイリアン的な意匠の宇宙人や地底怪獣が出てくるのは、ちょっとディズニーのコンセプトとも違うものが感じられる。しかし、円谷とも違うセンスであり、今ひとつである。一番の見せ場がトンネルからちょっと出た時に見えるディズニーシーの景色というのも情けない気がする。シンドバッドものは、ディズニーランドでいえばイッツ・ア・スモール・ワールドのようなアトラクションで、そんなに悪くはない。私は意外と楽しめた。

さて、今回は空いていたこともあってディズニーシーをそこそこ堪能できた訳だが、平日ということもあって、相変わらず乳母車軍団が多いことを確認すると同時に驚く。人魚姫のアリエル系のアトラクションとかは、本当乳母車だらけである。あと大学生のカップルが多い。まあ、健全な大学生のカップルのデート・スポットといえばディズニーリゾートであるのは、私が大学生の時と同じか。大学の教員となった今では、なにディズニーリゾートで金を消費してデートしているんだ、と批判的に思ってしまったりするが、まあデートは楽しければそれでいいのだ。加えて、女の子二人連れも結構、目撃した。まあ、彼氏がいなくても行きたいところは行けばいいのである。とはいえ、他のカップルの彼氏の悪口をするのはちょっといただけないかもしれない。あと、白人系の若い女性をみて、「日本人ありえねえ」と自己否定をしていた女子高校生と思しき4人組もちょっと考えさせられる。その白人女性は確かにスタイルもよく綺麗ではあったが、白人にも美人と不美人がいる。そこで、自分達と違う美人だなと捉えずに、「日本人」まで否定してしまう短絡的発想と、そういう短絡的発想を助長させているおそらくファッション業界やアメリカ第一主義的考えの流布が、こういう女子高生の世界観までも歪めているかと思うと、本当、情けないというよりかは可哀想になる。少なくとも、この4人組の一人の女の子は欧米にいけば、その白人系の若い女性よりも白人男性にはもてるポテンシャルを有していることに気づくべきである。

あとこのデフレ下でもディズニーは結構高い。二人で入園料だけで1万円近く取られ、料理も高くてまずい。これは相当のコスト・パフォーマンスの悪さではある。どうもディズニーシーは大人のディズニーランドという位置づけをされているそうだが、まあ、ディズニーランドに比べると徹底仕切れていないところが今ひとつかなあ。トイレとかで急に日本に戻るところは、やはり本家本元とは異なるところかもしれないと思ったりする。別にアメリカ的にするというのではなく、そのテーマに則ったコンセプトでトイレとかも意匠してもらえたらよかったのになあと思ったりしたのである。このコンセプトの詰めに関しては、本家ウォルト・ディズニーが設計指導をしたディズニーランドには逆立ちしても適わない点であるのかなと思ったりする。

とはいえ、まあそれなりには楽しいのかもしれない。娘も楽しそうであった。私も一応、ディズニー研究家として定点観測ができたし、こういうことができるのも娘のお陰だなと思ったりする。

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