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リヨンのベルクール広場は大きすぎて間が抜けている [都市デザイン]

リヨンに来ている。ホテルがベルクール広場のすぐそばにある。このベルクール広場は、東西300メートル、南北200メートルという巨大な広場であり、ヨーロッパでも最も大きな広場である。しかし、この広場がどうにも大きすぎて間が抜けていて、もう少しどうにかならないのかと思うのである。私が訪れた時にはドイツから巨大な観覧車が臨時に設置されていたので、多少は間抜け感が緩和されていたが、こう大きいとどうも落ち着かない。リヨンというのはヨーロッパの都市の中でも随分と人口密度が高い。二つの川に挟まれ、また丘が中心市街地に迫っているので、土地が少なく、地区的にみればバルセロナの旧市街地と同様かそれ以上の人口密度の高さを有している。それなのに、この不必要な広場、しかも都市デザイン的にも工夫がほとんどされていない広場がどーんと都心に存在することは意味があるのだろうか。確かに、何もないということが逆に中心性を演出していると捉えられることもあるかもしれない。東京の中心が皇居という公共的にはブラック・ホールであることは、東京が世界で最大の都市に成長した要因ではないかという仮説を持っている私としては、これは都市計画的にはなかなか優れていると思うこともできるかもしれないが、しかし、それにしてももっと何か工夫が出来ないのかと感じてしまう。

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(とてもだだっ広いベルクール広場)

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(ドイツからきた観覧車が間延びした空間にちょっとしたアクセントをつけてくれている)

リヨンは広場づくりが上手い。旧市街の小さな広場などは絶妙な空間づくりが為されているし、新市街でもテロー広場の演出はもちろんのこと、スケール感なども絶妙である。ローマの広場とも匹敵するような素晴らしい都市広場であると思う。それだからこそ、このベルクール広場の存在はとても不思議である。おそらく理由がある筈だが何なのだろうか。

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