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ドイツには鉄道の路線図が駅にないので、結構不便だ [ドイツ便り]

ドイツでは鉄道で日々、移動している。ところで、どこかに行こうとすると、鉄道の路線図がなかなか見つからない。列車にはあったりするが、駅では見あたらない場合が多い。ということで主要駅が目的地であればいいが、そうでない場合はどの列車に乗ってよいかが分からなくて困る。インターネットに接続できるような環境であれば、それでもどうにか路線図が分かるが、そうでないともうどこを走るかが不明で迷う。特に、例えばデュッセルドルフとドルトモントは大雑把でも3本の路線によって結ばれている。これは、八王子と横浜を結ぶのに横浜線、南武線、中央線経由との直行列車があるようなもので、終点に向かうのであれば多少の時間のロスがあってもそれほど問題がないが、その中間地点のしかも主要駅でないところに行く場合は、相当、鉄道のダイヤに詳しくなくては間違えると思う。同様のことはデュッセルドルフとケルンの間でもいえる。駅には時刻表はたくさん掲示されており、それらもまあ役に立つし、必要であるとは思うが、路線図もしっかりと掲示してもらえるといいのにとは思わずにはいられない。切符売り場にもない。日本の営団地下鉄とか、私鉄とかは、その点がしっかりしているので乗りやすい。というか、日本で鉄道に乗り慣れているので、それでもどうにか乗りこなせるが、鉄道に慣れていないアメリカ人とかは極めて分かりにくいのではないだろうか。

また運賃もいろいろと複雑で困惑する。これは、まだしっかりと理解できていないのだが、例えば、私はデュッセルドルフの中央駅からドルトモント大学駅まで行くのだが、最短時間で行くのはドイツ国鉄自称新幹線に乗ればいいのだが、この新幹線には地方線のチケットでは、特急料金を支払っても乗れないようだ。そして、同じように長距離列車にも乗れない。これは、横浜から品川に行くのに、京浜東北線は乗れるが、東海道本線には乗れないようなものだ。それではと、地方線ではなくて通常のドイツ・バーンの切符を買うと、今度、地方線で運営されているドルトモント大学の電車に乗れなくなる。一番、簡単な方法は、地方線のチケットを購入して地方線の各駅停車でとことことドルトモント大学まで行けばいいのだが、時間が90分近くかかるのでちょっと敬遠したい。しかし、地方線もドイツ・バーンが運営しているので、なぜ、このような複雑なチケット体制にしているかは謎だ。ちなみにドイツ人の同僚もよくこのシステムが理解できずに苦労している。帰国するまでには解明したいものだ。

ちょうど市川嘉一氏の「交通まちづくりの時代」を読み、そこではドイツの多くの都市が共通運賃制度なるものを導入していて日本も参考にすべきだ、と書かれていたのだが、少なくともルール地方においては、むしろ日本より遙かに遅れている、というか混乱状態にあると思われる。日本が参考にする前に、ルール地方が他のドイツの都市を参考にしてもらいたい。


交通まちづくりの時代―魅力的な公共交通創造と都市再生戦略

交通まちづくりの時代―魅力的な公共交通創造と都市再生戦略

  • 作者: 市川 嘉一
  • 出版社/メーカー: ぎょうせい
  • 発売日: 2002/05
  • メディア: 単行本



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