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(新年のご挨拶に代えて)金融危機を本当の危機にするとしたら、それは我が国が政治的危機を抱えているからだ。 [サステイナブルな問題]

新年あけましておめでとうございます。これからも、このブログを宜しくお願いします。

巷では現在の金融危機の状況をさして、1929年以来の世界恐慌以来の危機と叫んだりしていますが、日本は世界恐慌より、その後の対応で大きく舵取りに失敗して、国際社会のほとんどを敵に回し、自滅への道に突っ走ります。この方が遙かに危機的状況をもたらした、ということを認識することが必要ではないでしょうか。すなわち、危機と思っているものが危機ではなく、その対応によって、傷をより大きくして取り返しがつかなくしてしまうことに対して、しっかりと認識しておく必要があるということです。危機の実態を的確に把握しないで、危機を必要以上に煽って、より危機的状況を拡大させていく。すなわち、世界恐慌も現在の日本がおかれている状況も危機に陥るかもしれないきっかけではあるかもしれないが、まだ本当に危機的状況ではないということです。また、こういう危機をうまく活用して、私利私欲に走る人達も出てくるので気をつけなくてはいけません。麻生首相の対応をみると、金融危機といった経済危機よりも、政治的にこれにしっかりと対応できない政治危機によって日本が駄目になってしまうかもしれないという危惧を強くします。麻生首相を党首にしてしまう自民党にはもはや言い訳はできないでしょう。民主党がいいかは分かりませんが、自民党はこの責任を取って野に下る以外に選択肢はないと思われます。日本は自民党と一緒に沈む訳にはいかないのです。民主党でも難しいかもしれませんが、自民党にはこの国を迷走させて政治危機に陥らせた責任があります。民主党はそういう点で、まだ責任を負っていません。麻生首相のような痴呆にこの国を任せているような、余裕のある状況ではありません。金融危機を本当の危機にさせないためにも、今年は我が国の正念場だと思います。

今回の金融危機は、投資家達にとっては大きなダメージを喰らわしたかもしれませんが、一般庶民で金融商品を購入してないような人にとっては、金融危機のダメージは大したことがありません。ここで危機、危機と囃し立てる人達の意見を鵜呑みにするのではなく冷静に対処することが何より重要だと思われます。地震の被害は、その後のまずい対応によってより拡大していくのです。今回の金融危機も同じことがいえるでしょう。とはいえ、これから金融危機の影響が経済全体に及んでいくにつれ、一般庶民にも影響が及んでいきます。そういう点では、積極的に防衛し、自分の生活を守るように行動することが賢明だと思います。消費の拡大が経済成長を促す訳ですが、現在の問題は、経済が実態を乖離して膨張し過ぎたことが原因です。それが適切なレベルに縮小するまで、嵐が通り過ぎるまで、しっかりと生活を防衛することが求められるでしょう。とはいえ既に、派遣社員の首切りが一流企業でさえ起きています。このような状況に陥ってしまった人々は、嵐が通り過ぎるまで、といったような悠長なことは言っていられません。もう嵐の中に入ってしまったのですから。しかし、きつい言い方をすると、派遣社員はそもそもそういう安定性のないというリスクが前提での仕事でした。嵐が来ても、それから身を守る防風林をつくることができなかった。そういう防風林をつくる余裕がなかったのか、つくるのを後回しにしたかは分かりません。確かに置かれた状況は同情すべきものですが、その前に、防風林をつくっておくこと、すなわち、そういう仕事につかないよう努めておくことも必要だったと思います。この意見は、非情に聞こえるかもしれませんが、私が大学の教員であるからこそ敢えて述べています。というのは、私の周りの大学生は、あまりにも安易で無防備なままで社会に出てしまっているからです。社会が甘くない、というのは、実際、社会に出るまで分からないことなのかもしれませんが、それにしても、せっかくの社会に飛び立つ前の準備期間である4年間を無為に過ごしている学生を多くみていると、本当に心配になります。以前は、それでも社会人になったらどうにかするんだろうなあ、と思っていましたが、結構、卒業した後、フリーターとか定職に就かない卒業生を数名みていると、ちょっと流石にどうにかした方がいいのじゃないか、という気持ちになってきます。防風林をつくるべく努力を大学在学中にすべきではないか、と特にこういう経済情勢になってしまうと思います。

私自身、15年間、サラリーマン生活をしていたので、会社勤めの大変さは身に染みています。しかし、サラリーマン生活がここまで大変だというのは会社に入るまで分かりませんでした。だから、学生が分からないということは理解できるのですが、私の失敗から学び、同じ轍を踏ませないようにさせたいと思うのです。私の失敗とは大学でしっかりと勉強しなかったということです。すなわち、私自身も防風林をつくらないで社会に出たのです。したがって、それで余計な苦労をしていますし、その苦労は今でも続いています。特に、現在ほど社会がしっかりとした知恵、そしてものごとを分析する力を求めている時代はありません。勉強をしっかりとすることが生き延びるためにも、そして世の中をよくするためにも必要なのです。勉強をしないで、ゴルゴ13とコチ亀ばっかり読んでいる麻生首相のような馬鹿だと、危機を把握できなく、また、例え把握できたとしても、それに対応する戦略を策定することもできません。せいぜい、次世代から借金をして道路を整備することや、税金をばらまくぐらいのことしかできないでしょう。この世にゴルゴ13と両さんはいないのですから、漫画のようにはうまくはいきません。さすがに、世界恐慌の時のように軍備に走ることはしないでしょうが、田母神氏のような人が航空幕僚長になったりしているので油断はできません。危機という掛け声に同調して、パニックに陥る必要性はまったくないと思いますが、状況を的確に把握して、しっかりと生活していくこと、大袈裟にいえば、しっかりと生きていくことが求められていると思います。

私も微力ながらも、社会が間違った方向に進もうとする時、それが間違っているのではないか、という世論形成に資するような研究をしていきたいと考えています。力も不足しており、大学時代に勉強を怠ったことが今でも足を引っ張っていますが、それでも傍観しているのは大学教員という立場をいただいていることを考えると無責任だと思いますので、やるしかないと考えております。ということで、今年も何卒、宜しくお願い申し上げます。
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