紅白歌合戦にエンヤが出たことに強い違和感を覚えたのであった。

今日は大晦日である。大晦日といえば年越しそばと紅白歌合戦だ。とはいえ、私は、紅白歌合戦はまったく見ない。今年も部屋に篭もって、学生の卒論を読んでいたのだが、家族は見ていた。それで、ちょこっとお茶でも飲もうかと居間に行ったら、紅白歌合戦にエンヤが出ていた。え！紅組でエンヤ。アイルランド代表で出ているのだとしたら白組はＵ２かもしれない。と勝手に妄想が暴走して、テレビを観る。なぜか有働由美子がアイルランドにいる。エンヤはオリノコ・フローを歌い始めた。結構、いいじゃないか。さすが、紅白の常連の和田アキコとはレベルが違う。なぜか、紅白なのに２曲目も歌い始める。これはちょっとずるいな、と思ったが２曲目が終わったらそれでおしまいで日本の白組の歌手の出番になってしまった。次の白組はＵ２か！との期待は空回りで、どうもエンヤはただのゲストだったようだ。

ふうむ。しかし、紅白歌合戦でゲストで海外の大物に歌わせるというのは、なんか違和感を覚える。エンヤに歌わせたら、やはりアイルランドの大物男性歌手も歌わすべきであろう。それでこそバランスが取れるというものだ。これが、イギリスとかアメリカだったら誰を出すかで大変なことになるが、アイルランドくらいだったら調整ができるのじゃあないか。まあ、私としては、紅組はクランベリーズに出てもらいたいが、もう活動休止をしているから無理か。北アイルランドでもいいということならヴァン・モリソンに出てもらいたいなあ。彼なんか来日コンサートをしたことがないから、結構、高視聴率が稼げるかもしれない。

と、ここで私の書いていることに違和感を覚えた読者のあなた。それは私の指摘が変だからではなく、エンヤが紅白歌合戦に出ていることが変だからである。ＮＨＫは、しっかりと紅白歌合戦のルールを守るべきであろう。ゲストを呼ぶのはいいが、外国のミュージシャンに出てもらって歌を披露してもらうようなことは、自ら紅白歌合戦のポジションを下げているように思えるのである。エンヤの方が、日本の紅白歌合戦の参加歌手より上であるということを自ら、認めるような演出は止めた方がいいと思うのである。実際、エンヤの才能や歌手としての能力は紅白歌合戦の参加歌手よりずっと高いことは間違いないであろう。だからこそ、そこでアイルランドくんだりまで行って、お願いして歌を披露してもらうようなことをしたら不味いと思うのである。余計なお世話だが。

あと、余計なお世話ではないのは、世界中にクルー達が飛び散って、この日の本当に瞬間のために、わざわざ映像を撮る必要がどの程度あるのか、ということである。これらの経費はすべて受信料で賄われている。エンヤの出演料とかはいくらになるのか。そうでなくても、紅白の担当者がらみで不正経理の問題が起きてから、そう年月も経っていないのに、無駄に贅沢な演出をしているＮＨＫはまったく反省ができていないのではないか。私はそもそもＮＨＫはほとんど観ないというか、全く観ないが、ちょっと瞬間的に観ただけでも呆れ果てる散財ぶりである。こんな金を湯水の如く、果たしてつくるような番組なのか。もし、どうせやるなら、エンヤを出すだけでなくボノやエッジも出すべきだろう。ちょっと、エンヤでお茶を濁しているのが何とも情けない。まあ、今年、最後の毒ガスで失礼しましたが、ＮＨＫは私の毒ガスでも喰らうべきである。まあ、全然効かないだろうが。

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