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麻生総理とオバマ総理の人間的温かみの温度差に悲しくなる [その他]

このブログではあまり政治的なことは書かない方がいいと自制したのだが、11月28日の朝日新聞に、あまりにも麻生首相とオバマ次期総理の二人が対照的であると思わせる記事が載っていたので指摘させていただく。それは、二人の発言における人間的温かみの違いについてである。

麻生首相は、20日の経済財政諮問会議で次のように発言した。「67歳、68歳になって同窓会に行くと、よぼよぼしている、医者にかかっている者がいる。彼らは、大学時代はとても元気だったが、今になるとこちらの方がはるかに医療費がかかっていない。それは毎朝歩いたり何かしているからである。私の方が税金は払っている。たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金を何で私が払うんだ。だから、努力して健康を保った人には何かしれくれるとか、そういうインセンティブがないといけない。予防するとごそっと減る」
 学生時代、とても元気だった彼らが、よぼよぼしているのは、もしかしたらその間に、お坊ちゃまの麻生首相より「健康を顧みないで働き通した」結果かもしれない。私もサラリーマンをしたことがあるので分かるが、サラリーマンは健康のことなど二の次で働かなくてはいけないような時もある。麻生首相のように、首相になっても毎夜、ホテルのバーで飲むような優雅な生活は、金銭面の問題ではなく、時間がなくて出来ないのが多くのサラリーマンの実情ではないのか。そして、働き通しの結果、首相のようなボンボンより早く「よぼよぼしている」のかもしれない。そういう人達がいるかもしれないのに「たらたら飲んで、食べて、何もしない」と表現するのは想像力が欠けているだけでなく、人間的な温かみというか情のようなものが、あまりにも欠如している。「たらたら飲んで、食べて、何もしない」でいれば、糖尿病になるかもしれないが、普通は健康でいられる。こういう人が上司の会社では個人的に絶対、働きたくない。首相になるような器ではまったくなく、小沢さんの方がずっとましだと思う。なぜ、麻生さんの方が小沢さんより「首相としてふさわしい」と世論調査では出てくるのだろうか。まことに不可解だ。

さて、翻ってアメリカの次期大統領のオバマ。米自動車大手3社の経営トップが専用ジェット機で移動していることについて、「たぶん彼らはいま米国で起きていることについて、少し『音痴』なのではないか。責任感を取り戻してもらいたい」と批判した。また、「銀行の役員はボーナスの受け取りを控えるべきか」との質問に対して、「そうすべきだと思う。それが責任感を持つということの一例だ。すでに何千万ドルもの財産を持ち、従業員を解雇しているのであれば、少なくとも『多くの人が厳しいときを過ごしているので、同じように犠牲を受ける』と言えるはずだ」と発言した。これらの発言は、有色人種というマイノリティの出自だからというだけではなく、人の痛みを理解できる想像力と人間的な温かみをオバマが有しているからだと思う。選挙演説で「下々の人々」と思わず発言してしまった麻生首相とはまったく対極に位置する人物である。

こういう人を首相に持ち上げる自民党、そして、その自民党を選ぶ国民。この愚かさは、これから自分たちに痛みとしてはねかえってくる。自業自得だが、小泉劇場に騙されたとも言えなくもないので、国民を欺いた自民党に思い知らせる必要がある。確かに民主党の小沢にもオバマのような温かみはない。しかし、明らかに国民に選ばれてもいないで得た首相の地位に執着する麻生首相の醜悪さに比べると、まだましである。麻生首相の酷さは、ブッシュ前アメリカ大統領なみかそれ以上である。安倍首相、福田首相の時には感じられなかった我が国の未曾有(みぞう。みぞゆうではない)の危機を感じるので、本来は控えたい政治的エッセイを掲載させてもらう。
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