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ダナンという都市のつまらなさの背景を考察する [都市デザイン]

ダナンは人口規模からすると、ベトナム第五の都市である(2022年)。私はホーチミンとハノイを訪れたことがあるが、それらの都市が擁する混乱や無秩序はなく、整序だった印象を受ける。道路は広幅員で、一方通行であり、渋滞もあまり見られない。歩くのは暑いのと、都市スケールがヒューマン・スケールを逸脱して大きいので、なかなか辛いが、ハノイのように危険を感じることは少ない。また、都市の歴史のようなものが感じられない。都市の「魂」のようなものが、ちょっと歩いただけだが、感じられない。そして、そのせいか、とてもつまらない都市のように感じる。ベトナム版のシンガポールみたいな感じだ。なんで、こんなニュータウンのようなアイデンティティが感じられない都市なのか。
 そこで人口の推移を見てみた。ダナンは1950年には63000人しか住んでいなかった。現在は119万人なので、この70年ちょっとで19倍ほど人口が増加したことが分かる。都市としては急激に膨張したことが分かる。すなわち、大都市としての歴史をハノイやホーチミンのように有していなかったのである。日本の政令都市でいえば、千葉市のようなものだろうか。ただ、その千葉市でも1950年には13万人以上の人口を擁していた。そのような背景から、大規模な道路などを新都市のようなノリで整備することができたのであろう。
 都市を都市たらしめている大きな要因は、人口規模である。しかし、人口規模が大きくなれば、都市になる訳ではない。そこには人口が集積することによっての交流、情報の交換などによって新たな価値を生み出すことが必要となる。そして、そのためには時間の積み重ねが不可欠である。ダナンにはこの時間の積み重ねが圧倒的に少ないのではないか。それが、この都市のつまらなさの背景にあるのではないか、と考察した。
 

タグ:ダナン
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