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福島県福島市から関西地方へと避難したある母親のコメント [原発問題]

福島県福島市から現在、兵庫県宝塚市へ避難しているある母親のコメントを掲載させてもらう。

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私が福島にいる頃、子供たちが『ぼくたちどうせ死ぬんでしょ!?』などという台詞は日常的でした
初めは言葉に詰まっていた大人もだんだん
『そう、だから死なないように避難するんだよ』
という説得の言葉になりました

暑い夏も窓を閉め、長袖にマスクで授業を受けなければならない子供たち
体育も外遊びも一切禁止!
学校の校庭が使われないから背丈ほどの草が生えていました
子供たちが土や草木を触ろうとすると親はヒステリックに怒り、側溝の上も歩かせないように気をつけました

ガイガーカウンター(放射能測定機)を買い、計ってみると驚くほどの数値が家の中でもあり、みんな窓際から子供ベッドを部屋の真ん中に移し
食事にも神経を使い
家の屋根や壁は高圧洗浄機で除染をし
通学路の土を削り
せめてもと週末は他県に避難をし
そこまでしても、鼻血を出す子が続出し、下痢、頭痛が止まらない子がたくさんいました

娘の友達が何人も白血病の初期症状と診断され、甲状腺の異常が見つかった子もたくさんいました

母親たちはいてもたってもいられず避難しようとしますが、家庭や職場などで意見の食い違いが起こりあちこちで揉め事が絶えなくなりました

うちも避難はしたものの、震災後10ヶ月間もいてしまったので娘がいつどうなるかわかりません
娘は一生その不安を抱えて生きていかなければなりません

一番危険な10ヶ月、避難できず福島にいてしまった親としての罪、無理矢理引き離して子供から全てを奪ってしまった親の罪
何が正しかったのか全くわからず、どちらにしても子供には申し訳ないという思いだけです

報道も福島の現実はタブーとされ一切伝えられません
他県でも福島は閉じ込めておいて自分たちにふりかからなければいいという考えなのでしょうか?
また、今だに『大袈裟な』と思ってる方も多いのでしょう

原発再稼動などして、もし何かあったらどうするのでしょうか?
自分たちの所は起きないと思っているのですかね?
日本の中でこんなことが起こっているのに
なぜ日本人は目を覚まさないのか
不思議でなりません

大飯原発
何かあったら神戸あたり風向きによってはかなり酷くなる可能性がある距離です
しかも避難区域にならないから一番悲惨でしょう
なぜ皆さん焦らず平和でいるのか不思議でなりません

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以上である。「娘の友達が何人も白血病の初期症状と診断され、甲状腺の異常が見つかった子もたくさんいました」というところは、本当なのであろうか。本当であれば大変なことであると思うが、これは私は寡聞にして、このようなデータを見たことがない。どちらかといえば、そのような事態にはならなかった、という情報は見たことがある。確か、福島県のデータで、甲状腺の異常というよりかは、胎児の異常であったかと思うが、原発周辺とそれ以外とでは統計的有意性のある差がなかったとのことである。この母親のコメントが具体的な事実であれば、確かに、我々が「大飯原発」再稼働で平気でいられるのは、随分と奇異で理解不能なこととなる。この異常データ、どこにあるのだろうか?
 ということで、ちょっとインターネットで検索したら、今年の2月の「週刊文春」に興味深い記事が掲載されていた。以下、引用。

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 北海道へ自主避難している親子309名(子供139名、大人170名)を対象に、昨年末から地元の内科医がボランティアで甲状腺の超音波検査を行っている。郡山から夫と離婚して避難してきた母親の7歳の姉に結節が見つかり、2歳の妹にも2ミリのものが見つかったのだが、妹のほうはがんの疑いはないという。
小児甲状腺がんはチェルノブイリ原発事故で、唯一公的に認められた被曝による健康被害である。旧ソ連のベラルーシでは、事故までの10年間で7人だった子供の甲状腺がんが、事故後は508人に上っている。札幌で甲状腺エコー検査を実施した内科医はこう言っている。
「しこりのあった七歳女児と四歳男児の二人に加え、十九歳以上の『大人』九人の計十一人に、甲状腺がんの疑いがありました。うち成人女性一人はすでに甲状腺がんが確定、切除手術を行うことも決まっています」
1月25日(2012年)には福島県で第五回「県民健康管理調査検討委員会」(以後=検討委員会)が行われ、十八歳以下の甲状腺エコー検査の結果が発表された。1765人のうち26人に結節や嚢胞(のうほう)が見つかったが、「すべて良性」とされた。さらに福島県立医大の鈴木眞一教授は会見で、「二十六名はいずれも六歳以上。五ミリ以上の結節、二十ミリ以上の嚢胞が五歳以下で見つかることはありえない」と明言している。
先の内科医は年間2000人ほど甲状腺の手術を行うが、鈴木教授がいうように、小学生に上がる前の子供にできる可能性はほとんどないという。だが、発見されたのである。避難してきた子どもたちはいずれも原発事故のあと、3か月以上福島で暮らしていたのだ。7歳の女児はその後の血液検査の結果、「良性」と診断されたが、将来に不安が残ると母親は語っている。
「診てもらった北海道大学の先生も、今までに十四歳未満でがんになった子供を二回しか診たことがなく、『いつ、がんになるかわからない』と。でも、しこりを切除してしまうと、今度は一生ホルモン剤を飲み続けないといけなくなるというのです」

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引用終わり。ふうむ、どうもやはり結構、被害が出ているのかもしれない。しかし、結構、マスコミも今まで、本当に適当なことを書いたりしてきたので、一体全体何を信じていいのか分からない。こういう時は、自分が損をしないように、しっかりと情報を分析することが必要となるのだが、その肝心なる情報量が少なすぎる。本当、馬鹿でいると生き残れない時代になりつつあるなと思う。
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