SSブログ

新年のご挨拶 [その他]

あけましておめでとうございます。今年もこのブログを宜しくお願いします。私事ですが、今年は年男です。本当に随分と年を取ったものです。さて、年を取るといろいろと物の見方や人生観は変化すると思われます。私の場合は、「死」が近くになってきたなと思うようになりました。私は小学校の低学年の頃から死ぬのが怖くて、自分が死ぬことを考えると、家の周りをその恐ろしさから走り出したくなるほどの恐怖感を覚えていたのですが、その対処法として、まあ当分死ぬことはないから考えても無駄だ、と自分に言い聞かせることにしてその恐怖から遠ざかるようにしていました。それから40年近く経ち、その対処法もあまり有効でなくなってきており、結構、そろそろ覚悟をしなくてはと考えるようになったりしています。

こういうことを書くのは今日が正月だからです。正確には覚えていないのですが、正月は冥土の道の一里塚、みたいな一休和尚の句があったと思います。私は子供の頃、偉人伝シリーズの児童書を読むのが好きだったのですが、そのなかに一休さんのものもあり、一休さんは臨終の床でも「死ぬのはやだやだ」と言って亡くなったと書かれており、上記の句とともに、なんか彼の死生観は当時の自分にすんなりと入ってきたことがあります。ということで、正月はちょっと死について考察する日にもなったりしています。冒頭で、年を取ると物の見方が変わると書きましたが、どこが変わったかというと、死から自分の残りの日々を逆算して将来設計を立てようと考えるようになりました。若い頃、というか私の場合は、恥ずかしながらちょっと最近までもそうでしたが、自分の可能性を試す、ということに賭けていたと思われます。その割には、それほど努力もしなかったのは情けない限りですが、とにかく、なんか自分には出来ることがまだあるんじゃあないか、という自分探しにも似たようなアプローチを採っていたかと思われます。しかしながら、死から逆算するというアプローチは、自分がやれることを取りあえずこなすということを自ら強いることになります。つまり、やれることをやっておく、やるべきことをやっておく、ということが自分探しより重要になります。自分探しの途中で死んでしまうのは惨めすぎるからです。私にとってそれは、それまで調査をしてきたことを、しっかりと論文もしくは書籍にしてまとめるとかそういうことです。まあ、死ぬときに、ああ、あれをやり残した、と後悔することをちょっとでも少なくさせようというアプローチであるとも思います。

ということで、今年は3月にグランドキャニオンにバックパックに行きます。アメリカ人の友人から誘いがあったからで、許可証も取得しました。この機会を逃したら、もう二度と行けないと思うので、ちょっとびびりますが、挑戦しようかと思います。昨日、体重計に乗ったら、体重が3キロもいつの間にか増えており、不安は増大しますが、人生は一度きりなので、やり残しを早速、一つ減らそうと思います。

若いということは素晴らしいことだと、もうあまり若くない私は痛切に感じます。そこには無限のような可能性があるからです。しかし、可能性があるということは、ある意味で何をしたらいいか分からなくもさせます。その可能性が花開くものであるかどうかは不明だからです。しかし、そこでその可能性を花開かせようと努力をしなければ結局、それがどうなるかは分からない。それにも関わらず、花開かないかもしれないという不安から、努力も放棄します。私は中学から高校にかけては、とてもチャレンジングでしたが、高校時代に挫折したこともあり、その後、チャレンジを放棄しました。今、思えば、高校時代の挫折などそれほど大きくもなかったのですが、当時の幼稚な私には重くのしかかったのでしょう。それで、一つのちっぽけな挫折で他の貴重な可能性をまでも放棄してしまいました。放棄は大学時代にも続き、結果、随分とつまらない人間になってしまったと思います。イオンのくそくだらない恫喝を平気で喰らうような人間になってしまった訳です。まあ、私も今日、明日死ぬわけではないので、残りの貴重な与えられた日々で、それなりに自分に落とし前をつけるよう頑張りたいと思いますが、つくづく、若い時のちょっとした失敗による自暴自棄のようなものは高くついたな、と思わされます。もうちょっと自分の可能性を信じてあげればよかったのにとも思います。

だから、本当に表面を繕っただけのような就活をしないように学生には伝えたいのです。確かに就職できないと思うと不安になるのは分かりますが、自分が何をしたいのか、何が出来るのか。それよりも何が出来なくて、何がしたくないのか。しっかりと考えて、有意義な将来を展望できるように、その礎となるような貴重な大学生活を送ってもらえればと思います。私は就職をしてから、自分がいかに大学時代を無為に過ごしてきたかを痛切に自覚させられました。その後、プライベートの時間がないほど勉強と仕事をしましたが、その結果、身体を壊したりもしました。学生時代の怠慢を取り戻すのは大変です。私の場合は、それでも、このように大学で教える仕事に就くという幸運に恵まれましたが、誰もがそのように運がいいとは限りません。一生、その怠慢に呪われる可能性も否定できず、私もそのようなシミュレーションをしたりしてゾッとすることがあります。

人はいつか絶対死にます。頑張っても、頑張らなくても死ぬ訳ですが、せっかく授かった人生ですので、私の学生にはしっかりと悔いのないように充実した日々を過ごしてもらえればと思います。悔いばかりの半生を過ごした私からのメッセージが説教臭く聞こえなければと思います。ということで、今年は悔いをつくらずに、むしろポジティブな気持ちになれるような一年をお互い過ごせたらと思います。宜しくお願いします。

また、奇特なこのブログの読者の皆様も、昨年は有り難うございました。こんな適当な覚え書きのようなブログで恐縮ですが、昨年は瞬間風速的にアクセス数「1位」となったことは驚きとともに有り難いことだと大変感謝しております。今年は、イオンとの攻防?、そして英語教育についてもいろいろとご報告させてもらいたいと考えております。今年も引き続き、宜しくお願い申し上げます。
nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0