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TGVがまたまた遅れてスケジュールが狂う [地球探訪記]

世界で最速の列車はフランスのTGVである。しかし、しょっちゅう遅れる。というか、私の経験からだとほとんど100%の確率で遅れる。遅れなかったのは始発駅の発車時間ぐらいかもしれない。ドイツのICEよりも遅れるのではないかと思う。以前TGVの連絡が遅れたため、シャルル・ドゴール行きのTGVに乗り遅れ、パリのリヨン駅行きのTGVにリヨンで乗り込み、タクシーでリヨン駅からシャルル・ドゴール空港に行こうとしたら、このタクシーの運転手が詐欺のようなことをしてキレネンコ状態になったことがある。この時は、流石に怒り狂う私が怖かったのか、タクシーの運転手は200キロメートルぐらいのスピードで空港に向かい、正直、死ぬかと思った。ちなみに飛行機には間に合った。まあ、よりむかついたのはタクシーであるが、何がTGVが世界最速だと随分と怒ったことを記憶している。

さて、今回はパリ北駅からブリュッセルに行こうとしたのだが、生憎、タリスは満席であった。ということでマルヌ・ラ・ヴァレに出て、そこからTGVに乗るようなスケジュールをたてた。ブリュッセルでケルン行きのICEに乗り換えるという行程を組んだのである。パリからマルヌ・ラ・ヴァレに行く列車はほぼ15分間隔である。遅れたら大変とリヨン駅では走ったりして電車に飛び乗った。しかし、マルヌ・ラ・ヴァレに来たら、案の定というかTGVは20分遅れであった。本当に何が世界最速か、と思う。しっかりとダイヤ通り運行できてこその世界最速であり、本質より表面的な価値を追求するいかにもフランスらしい列車である。20分というのは、時速180キロメートルで走っていても60キロメートルも移動できてしまう距離である。世界最速を追求することより、ダイヤ通りに運行することに努力を傾注すべきであろう。

結局、終点のブリュッセル南駅には20分遅れでつき、連絡すべきICEの発車時間に2分遅れた。これはケルン行き最終だったので絶望的な気分になったが、気を取り直し、普通の列車に乗ってドイツの国境まで目指す。国境に近い駅で降りてタクシーでアーヘンまで向かおうとしたが、駅前にタクシーはいない。しょうがないのでとことこと広場まで行き、居酒屋の客にタクシーはどこかで拾えないかと尋ねると、その客が居酒屋の主人に伝えてくれて彼がタクシーを呼んでくれた。タクシーはなかなか来なくていらいらしたが田舎なのでしょうがない。ようやく来たタクシーに、アーヘン始発のデュッセルドルフ方面に向かう電車に乗りたいのだがと伝えると飛ばしてくれて時間前に着くことができた。チップを入れて40ユーロ支払った。アーヘンからどうにか電車を乗り継いでデュッセルドルフに着くことができた。本来なら9時過ぎに着くはずだったのが12時ちょっと前に家に着くことになった。疲労困憊である。これもすべてTGVのせいだ。本当に世界最速という看板は取り下げてもらいたい。まるで超速球は投げられるのに、ノーコンのピッチャーのようなものだ。全然、使えない。さすがバカラとかルイ・ヴィトンとかに代表されるブランド商売の本家が集まるフランスの新幹線だ。象徴性で人を惹きつけても、実用性はほとんどない。
タグ:TGV
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