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デンマークという国の地理的概要を調べていて、東北地方のポテンシャルに気づく [サステイナブルな問題]

デンマークの国の地理的概要を簡単に調べてみた。まず人口であるが2020年時点で579万人。人口は増加傾向にある。日本の都道府県と比べると千葉県より少なく、兵庫県より多い。もし、デンマークが日本の都道府県だったら、7番目に人口が多い県となる。そして、面積であるが4.3万平方キロメートル。デンマークにはグリーンランドとフェロー諸島という自治領があり、前者は216.6万平方キロメートルと本土に比べるとほぼ50倍、後者は0.13万平方キロメートルと非常に小さいのであまり関係はないが、グリーンランドを含めると広大な国土面積を擁する国の一つとなる。しかし、除くと青森県、秋田県、岩手県の東北三県に宮城県を加えたぐらいの面積になる。ちなみにこれら4県の人口を足すと644万人になり、実はデンマークより多い。東北地方は人口減少が厳しく、経済的にも競争力が弱いというイメージがあったが、実はデンマークより人口も面積も大きいのである。ということは、東北弁を話す人はデンマーク語を話す人より多いということか。そう考えると、ちょっと驚きである。
 デンマークは欧州本土と繋がっているユトランド半島と443の島から構成されているが、重要な島はオーデンセのあるフュン島とコペンハーゲンがあるシェラン島である。その他にはシュラン島の南にあるフェルスター島、ロラン島、さらにはポーランドの北部、スウェーデンの南東部にあるボーンホルム島などがある。
 デンマークの国土の特徴は平坦であること。自然の最高地点は171メートルということで、東京スカイツリーの1/4ぐらいの高さである。この最高地点はユトランド半島の北部に位置している。そのため飲料水は地下水に依存しなくてはならないし、おそらく水力発電はもちろん、小水力発電という選択肢もないことになる。
 緯度の割に気候は穏やかで、また降水量も年間750ミリメートルぐらいで、そのため雪もあまり降らない。ちなみに、日本の年間降水量は1720ミリメートルぐらいだ。
 地方行政区分としては5つのレギーネ、そして98のコムーネから構成される。2016年とちょっと前のデータではあるが、人口10万人以上の都市はコペンハーゲン、オーフス、オデンセ、アールボーグの4都市、人口5万人以上10万人以下の都市が6都市ある。ここらへんのデータからも前述した東北4県の都市で人口10万人以上は、仙台、秋田、盛岡、青森、八戸、弘前、石巻、大崎、奥州、一関と11都市もある。さらに、人口5万人以上10万人以下の都市は18都市もある。デンマークに比べると遥かに都市化が進んでいることが分かる。コミーネに対する自治体数も164と実はデンマークより多い。これは、自治体(コミーネ)間での人口の分散が大きいということでもある。
 デンマークの地理的概要を調べていたら、ほぼ北東北3県に宮城県を加えたものと人口、面積ともに同じぐらいであることが理解できた。このように捉えると、北東北もまだまだポテンシャルがあるのじゃないか、と思わせる。絶対的に違うのは地理的なものではなく行政制度であり、自治体の裁量権であろう。山形県を加えた東北地方は、デンマークより人口も面積も大きいのである。そして人材も遜色なく優秀であろう。そのように考えると、東北地方の将来のことを考えればもっと分権して、自分達の地方の将来は自分達が決められるような制度を導入すればいいと強く思う。特に税金に関して、もっと自由裁量に地方に決定権をもたせるべきであろう。人口増加をしている時ならまだしも、人口減少をしている状況下で、いつまでも既存の中央集権制度で状況を打開できると考える方が間違っているのではないか。

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