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ベルリン中央駅から特急列車でポーランドのポツナンに向かう [地球探訪記]

水曜日から大学に顔を出さなくてはいけない、ということで、一泊二日でポーランドのポツナンに行くことにした。とはいえ、ベルリン中央駅を出発したのは16時ちょっと前なので、実質的には火曜日にポツナンを回ることになる。到着時間は18時30分ちょっと過ぎ。所要時間は2時間40分というところか。東京―大阪を新幹線で行くぐらいの行程だ。ポーランドは14年ぐらい前にデュッセルドルフに住んでいた時に、クラカウとアウシュビッツに行ったことがある。また、その時にワルシャワに夜行列車で行こうとして、デュッセルドルフ中央駅で時刻表を見ていたら、荷物を置き引きされて、結局、断念したことがある。カメラのレンズをいれたバッグを取られた。それ以来、ワルシャワには絶対、行かなくてはと思っていて、今回もワルシャワに行くことも考えたが、列車で片道5時間近くかかるということで、今回はポツナンだけにした。ポツナンはポーランド五番目の歴史ある都市ということで楽しみだ。
 列車は二等車。6人乗りのコンパートメントで指定席である。ベルリンから国境のオデール川まではパンケーキのように平らである。鉄道はベルリンの市街地はゆっくりとのろのろと走っていたが、市街地を抜けて森に入るとなかなかのスピードで走り始める。ベルリンの周辺は赤松が広がる。景色は単調である。
 小一時間ほどでフランクフルト(オデール)に着く。国境の町である。20年ほど前は結構、人口減少が激しかった都市だが、その後、ベルリンの再生とともに、ベルリンのベッドタウン的な位置づけでまた元気になってきた、という話を聞いたことがある。
 フランクフルトを過ぎ、ベルリンを発ってほぼ1時間でオデール川を越える。新幹線で渡る大井川や天竜川の方がはるかに迫力はある。川の流れは緩やかで、どんよりとして何か重い感じを見る者に与える。
 ポーランドに入っても相変わらず平らで松林が続く。たまに松の中に白樺が見えたりする。ポーランドに入って最初の停車駅はRzepinであった。ポーランド語なのでまったく発音が分からない。ただ駅舎の建築様式は明らかにドイツと違う。細かい煉瓦づくりの建物であり、煉瓦の色もサーモンピンクで、どことなくか弱さと繊細さのようなものを感じる。窓もドイツのように無骨だが機能的といった感じではなく、柔らかく隙間風とかを入れそうな印象を受ける。この駅のある街は大きいのか小さいのかが分からないが、ちょっと寂しい感じである。まあ都市ではなく町という感じである。人口は2万人ぐらいだろうか。
 車内放送もポーランド語になる。ただ森の様子はほとんどベルリン周辺と同じだ。ただ、道路がドイツと比べてずっと貧相になる。そして、踏切が増える。電線の鉄塔とかも貧相である。全般的にドイツの50年ぐらい前か、という印象だ。とはいえ、ここらへんは第二次世界大戦以前にはドイツ領土であったと思われる。ここらへんは、ちょっと勉強しないといけないな。
 次に停車した駅はSwibodzin。これもまったくどうやって発音していいかも分からない。ここも都市というよりかは町という感じである。都市的な施設などは見当たらない。森林が伐採された後に広大な農地がつくられたといったような景色の中を鉄道は走って行く。車窓としては、それほど面白くはないが、初めてのところなので興味は惹かれる。
ポーランドに入って三番目の停車駅はZbaszybek 。ここは多少は駅舎が立派であり、乗換駅でもあるようで、4階建てのビルが駅周辺にあったりする。工場と思しきものもあり、ここは都市的な産業がある程度、集積しているのであろう。
 だんだんとポツナンに近づくにつれ、太陽光発電をしているところが多くなってきた。まあ、ロシアに依存できなくなっているということも関係しているのかもしれない。
 そしてポツナンには時間通りに着く。周りは暗くなっているが、ベルリンと違って晴天である。



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