『東京高級住宅地探訪』三浦展 [書評]
大人の散歩、そして郊外研究が専門の著者が、郊外というか戦前において郊外住宅地として開発された東京の8つの地区(田園調布、成城、奥沢、山王、洗足、桜新町、荻窪、常盤台)を、楽しく散歩するための知識とコツを教えてくれるエッセイ。エッセイとはいえ、さすが郊外研究者であるため、いろいろとそれらの地区の開発経緯や歴史を丁寧に解説してくれている。そういう意味でなかなか楽しい本だ。文章も軽妙で、読んでいて楽しくなり、そして、何よりこれらの住宅地を今すぐにでも散歩したくなる。