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武蔵野市の高さ規制が発効する前に「駆け込み」でマンションを建てようとする三菱地所 [都市デザイン]

武蔵野市が建物の高さ制限を設けようとしている用地において、その規制が発効する前に「駆け込み」で三菱地所がマンションを建てようとしているそうだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013041602000130.html

マンション計画予定地に隣接している場所は、既に高さ規制がかかっており低層の町並みが広がっている。23メートルの高さ規制を設けようとしている場所に、32メートルのマンションを建てようとしている。高さ規制をするためには、所定の手続きをしなくてはならず、そのために早くても規制の施行は来年1月になる。

その間隙を縫っての建設案である。都市デザイナーでもある邑上市長は「市の動きを分かった上で建設を進めようとしており、はなはだ遺憾」と憤っているが、当然のことだ。三菱地所は「企業として採算性は無視できず、これ以上の譲歩はない」と述べるが、三菱地所といえば業界をリードする一流企業である筈だ。その一流企業が、こんな海賊商法をやっているようだから日本の都市環境はろくなものにならないのである。

三菱地所は、丸の内の再開発、横浜のみなとみらい、御殿場のアウトレット・モール、仙台の郊外住宅地である泉ニュータウンなど、日本の都市開発や施設開発をリードしてきた企業である。都市開発を事業とする企業は、当然、都市という公共性ある環境に多大なる影響を及ぼすために、高い公共意識を持つことが求められる筈である。リーディング・カンパニーであれば尚更だ。神楽坂に無粋な高層マンションを建てたフジタ工業などとは一線を画す紳士的な企業であるかとのイメージを持っていたが、今回の件で、ただの海賊企業であることが明らかになった。悔しいというよりかは悲しくなる。

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