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六ヶ所村ラプソディー [映画批評]

六ヶ所村核燃料再処理施設の稼働を目前とした、六ヶ所村で生活する人々の日常を淡々と撮影したルポルタージュ。反対派にウェイトは偏っているが、賛成派の人々の意見も紹介されており、六ヶ所村の人々が置かれた状況を知るうえでは参考になる。この映画が人を惹きつける力を有しているとしたら、それは、あくまでも六ヶ所村の人々を等身大に捉えていることと、そして、反対派の住民の地に足の着いた姿勢であると思われる。彼ら・彼女らには、ヒステリックなところが一切なく、全くぶれない強さが映像から伝わり、それがむしろ、この問題の深刻さを伺わさせる。よく勉強しており、状況を極めて客観的に捉えようとしている反対派を「放射能ヒステリー」などという言葉で揶揄することなどは、この映画を観ると、とてもできないことが理解できる。そういう点では、石原伸晃議員も観るべき作品であると思われる。惜しまれるのは、私もそうだが、このような極めて優れたルポルタージュの映画作品が世に出ていたにも関わらず、福島の事故の後になって観たことである。その点は大いに悔やまれる。

六ヶ所村ラプソディー [DVD]

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  • 出版社/メーカー: グループ現代
  • メディア: DVD



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