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いわき市では地震が来るたびに福島第一原発の4号機のことが頭をよぎるようだ [原発問題]

 いわき市に来ているので、いわき市の市民と話をする機会をもてた。いわき市は大気の放射能量は極めて微少。私のガイガーカウンターもほとんど東京都区内と同じ数字。この少なさは不思議ではあるが、機械は東京電力の勝俣会長と違って嘘をつかない。となると残りの心配は食べ物。福島では漁業はまったく営まれていないので、魚は比較的安心。とはいえ、地元の人は、「そうは言っても宮城とか茨城だから、汚染されている可能性はある」と指摘する。地魚を売りの居酒屋は、ご丁寧に日本海の魚、とお断りしている。いわき市であっても、宮城、茨城はちょっと気が引けるのであろう。NHKの海洋汚染の番組でも報道されていたが、現在は福島第一原発周辺に集積しているセシウムも徐々に広がっていく。東京湾の放射能汚染のピークは、今から2年後である。そう考えると、魚はこれからが食べられなくなるのだ。とはいえ、私もそうだが、ちょっと気が緩んでいる。いわき市では、東京でも食べない回転寿司を食べてしまったし。これは、いわき市の人がここで暮らしているのに、東京ものが細かく食べ物に神経を使っていると申し訳ない、といった偽善的な気持ちが勝ったからだが、ちょっとこういう気持ちが、集団汚染に向かわせるのかもと思ったりもする。魚以外では、やはり農産物。農産物は多少なりとも福島産も流通している。しかし、いわき市の人も福島産は敬遠する。当たり前だよな。いわき市の人は、浜通りや中通りの農産物が売れないのは分かるが、奥会津は風評被害でとんだとばっちりだと言う。そうだよねえ。福島県なんて、三番目くらいに大きい県(北海道、岩手に次ぐ)にも関わらず、もう福島というだけで敬遠されてしまうのであるから大変だ。実際は、千葉の柏あたりや岩手の一関の方が汚染されていることを考えると同情する。とはいえ、食べ物は福島原発に近いだけあって、相当、神経質にならざるを得ないのはよく理解できる。
 さて、しかし、ある意味で当然であるが、改めて知ったのは、いわき市民は地震が来るたびに福島第一原発の4号機のことが頭をよぎることだ。東京に住んでいても、地震があるたびに、4号機は大丈夫かと思うくらいであるから、いわき市であったら当然であろう。東京だと、それでもまだ避難する可能性は多少なりとも残されているが、いわき市だったらほぼ即死である。その緊迫感は東京どころではないだろう。こういう中で、暮らしている人達がいることを知りながら、東電は勝俣会長をはじめ、ああいう無責任な言動を未だ言っているのかと思うと改めて怒りを覚えてしまう。

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