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どうもマスコミは菅さんを悪者にしないと気が済まないようだ [原発問題]

 菅元首相が東京電力福島第1原発事故を検証する国会の事故調査委員会(国会事故調、黒川清委員長)に昨日(28日)、参考人として招致された。
 菅さんは極めてまともな答弁をして、菅さんに責任を押しつけようとしている東電に対して、枝野氏や海江田氏と同様に、事故の状況をしっかりと委員会に説明した。少なくとも朝日新聞の記事からはそのような印象を受けた。
 しかし、マスコミは菅さんを悪者にしようとした姑息な小見出し付けなどをしている。例えば、ヤフー・ニュースでは、「国会事故調で菅前首相が陳謝」。これだけみると、菅さんは東電の菅批判に対して陳謝したのか、とも捉えられてしまうのではないかと思われる。私も一瞬、そう思ったが、この小見出しをクリックすると、「菅氏「法制に不備」責任者として陳謝」となっており、記事を読むと、「事故は国策で続けられた原発によって引き起こされた。最大の責任は国にある」と、自民党以来続けられた原発推進という国策に対してお詫びをする、という内容であり、個人的な陳謝ではない。
 また、朝日新聞も「菅劇場」といった意地悪な表現をして、菅さんの一人芝居といったイメージをもたらすような小見出しをつけている。ただし、朝日新聞の記事自体は、菅さんと委員との直接のやり取りが掲載されており、その点では公平だと思われる。スポーツ日本は「菅前首相原発事故調査委重要参考人聴取で「言い訳」」としている。読売新聞は特に酷く、「菅氏、周到・冗舌に反論・・矛盾突かれ苛立ち」。この記事を読むと、海水注入に関して、私が読む朝日新聞にはまったく書かれていないようなことが記されている。この記事だけを読めば、菅さんが「海水注入を阻止したのではないか」と思えるような内容で、朝日を購読している私にはまったく新しい情報だ。どうも、私の菅さんに対する意見は、世間とはずれがあると思っていたのだが、そこらへんは朝日新聞読者と読売新聞読者などとの違いもあるかなとも思わせられる。朝日新聞は決して、菅さんに好意的ではないが、おそらくより客観的な真実を伝えようとした内容になっていると推察される。一方、読売新聞は戦後における原発推進の立役者である正力松太郎の会社である。脱原発を明解に政策として掲げている菅さんが二度と、権力を握ることがないように、ネガティブ・キャンペーンを展開しているようにも思える。
 さらに酷いのは、原発推進旗振りメディアになっている産経新聞で、「国会事故調 菅氏 余裕一転、気色ばむ…海水注入「私の発言と違う」」。「「脱原発」を訴える一方で、多くの疑問を残したまま退席した。」など菅首相に責任転嫁させるような論調だ。加えて、やくみつる氏、宮崎慶次氏、田中辰巳氏などからコメントをもらっているが、現在進行形で事故をどう収束させるか固唾をのんでいた事故当時も、さらにその後の雑誌記事、ルポルタージュ、文献などを読んで考察しても、あの状況下で麻生、安部、鳩山が首相であったら日本は国家としては吹き飛んでいたと思うのである。ある意味で日本を救ったとも捉えられる菅首相を悪者に仕立て上げるというのは、東電や経産省をはじめとした役人、さらには民主党を政権から引きずり落としたい自民党や公明党の政治家が言うのは分かるが、それに便乗してしまうマスゴミ連中は、私はもう絶望的なものを感じるのである。私はNHKが好きではなかったが、このような酷い状況におかれると、NHKは他に比べれば遙かにましであると思われる。
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