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司馬遼太郎とドナルド・キーンの『日本人と日本文化』(中公新書) [書評]

司馬遼太郎とドナルド・キーンの対談集『日本人と日本文化』(中公新書)を読む。1972年初版ということで、40年近く前に出された新書である。日本人のモラル、忠義、儒教の影響、美意識そして戦争観などについて、語り合うのだが、お互いが時には同調し、時には反発することで、その問題意識が深く掘り下げられると同時に、水平にも広がっていき、読者のイマジネーションをどんどんと拡張させていく。優れた知性が日本人に関わるテーマをエキサイティングに分析していくそのプロセスは、読んでいて知的興奮に包まれていき、あっという間に読み終えてしまう。日本人とは何ぞや、という問いを考えるうえで幾つかの引き出しを本書は提供してくれる。面白い。

日本人と日本文化 (中公新書 (285))

日本人と日本文化 (中公新書 (285))

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 1972/05
  • メディア: 新書



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