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マイセン陶磁器を有り難がる中国人? [グローバルな問題]

ドレスデンを訪れる。ドレスデンには隣町のマイセン陶磁器を観光客相手に売っている店が幾つかある。さて、そのような店の手前で中国人(もしくは台湾人)の団体観光客が集まって、中国人のガイドの説明に感心して頷いたり、店の写真を撮ったりしていた。

17世紀頃に中国からもたらされた陶磁器は、ドイツをはじめとしたヨーロッパでは憧れの製品であった。そのため、中国のように陶磁器をつくるために、各国はしのぎを削り、ドレスデンを都とするザクセン王国がそれに成功し、隣接するマイセンに磁器工場をつくる。要するに、マイセンの陶磁器のオリジナルは中国であるのだ。その物真似のマイセン食器を有り難がる日本人が多いことは、前々から愚かだなと思っていたのだが、どうも中国人もそれをブランドとして有り難がる傾向があるようだ。ドレスデンの団体観光客の中国人が、マイセン食器を見る目は、どことなく憧れの商品を目にした喜びの色を帯びているように私には映った。

西洋被れは何も日本人だけの特権ではないようだが、それにしても愚かしいことだ。

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