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ジェネシスの『セコンド・アウト』はプログレ史上最高傑作ライブ・アルバムだ [ロック音楽]

ジェネシスが数多く出しているライブ・アルバムの中でこのアルバムがベストであることは異論を待たないと思うが、プログレ史上でも最高傑作のライブ・アルバムだと思う。個人的には間違いなく、これが最高傑作だ。一曲目のスコンクから最後のロス・エンドスまで全く隙がなく、コンセプト・アルバムのような構成力を有している。それで飽きさせないのは、その音の万華鏡のような楽曲のドラマティックさとメロディーの美しさ、そしてフィル・コリンズ、チェスター・トンプソンのツイン・ドラムの躍動感が秀逸であるからだろう。あのビル・ブラッフォードがまったく目立てないということからも、このライブ・アルバムにおけるコリンズ、トンプソンのレベルの高さが理解できる。もうどの曲も素晴らしいが、個人的には「シネマ・ショー」でのトニー・バンクスのキーボード・ソロ、そして「ダンス・オン・ボルケーノ」から「ロス・エンドス」へと至るツイン・ドラム・ソロ、「ファース・オブ・フィフス」のハケットの天空を翔るがごときギター・ソロに圧倒される。そして、やはり「サパーズ・レディ」の圧倒的なドラマであろうか。ピーター・ガブリエルという稀代のパフォーマーが去った後でも、これだけのドラマチックなライブを展開できるということに、ジェネシスの各メンバーの強烈な力量を理解することができる。まさに、ジェネシスという30年以上の歴史を持つバンドの頂点を収めることに成功した稀代のライブ・アルバムである。若い人たちにも是非とも聴いてもらいたい一枚である。


Seconds Out

Seconds Out

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Virgin
  • 発売日: 1994/11/29
  • メディア: CD



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