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ドイツで次女の小学校入学手続きをする [ドイツ便り]

 次女の小学校の入学手続きをようやくする。ドイツでは外国人をなかなか現地校に受け入れてくれない。法律的には、もちろん義務教育なので親としては子供を小学校に行かせないと法律違反になると思われるのだが、受け入れ先の小学校はなるべくインターナショナル・スクールや現地の日本人学校に行かせようと誘導するらしい。しかし、インターナショナル・スクールは年間の授業料が初年度では200万円近くもする。私が勤務する大学の授業料よりはるかに高い。とてもじゃないが、私の収入で行かせられるようなところではないし、またドイツまで来て日本人学校に入れるのももったいないので、現地校に行けるようにこちらの同僚にいろいろと協力してもらった。まず、家のそばの学校に連絡をしなくてはならないのだが、ドイツ語がしゃべれない私が電話をすると、まったく相手にしてもらえないだろうと考え、同僚に電話をしてもらう。この同僚もそうとうたらい回しにされたが、話をつけることはできた。その話とは市役所に取りあえず、連絡しろということ。さて、そこで同僚が市役所に電話をして事情を説明してくれる。そこで、私が次女と一緒に市役所の担当部署に行って事情を話して、現地の学校に入れてもらえるようお願いをするということになった。この同僚は小学校の時にチェコからドイツの学校に入ったことがあるのだが、やはり自分もインターナショナル・スクールに行けとアドバイスされたが、インターナショナル・スクールが遠すぎるので現地校に入れて貰ったという話をしてくれる。思ったより、状況が厳しいので愕然とするが、約束をした日時に市役所を訪れる。市役所はライン川沿いのアルトシュタットという旧市街地のお洒落な一画にあった。

 さて、ドイツ語でしか話してくれなかったらどうしようと緊張したが、担当者はまだ30代くらいの女性で快く英語で話をしてくれたのでほっとする。どうして、現地校に入れたいかという質問をしたので、英語が支配する世の中で、英語と母国語しか学ばないことの危険性を述べ、またせっかくドイツに来たのにドイツ人の子供達と触れ合えない機会費用の損失の大きさを述べた。英語は否が応でも学ばせられる。英語以外の外国語がないと思っている日本の教育システムに危機意識を持っており、娘には英語以外の言語世界の広さを知ってもらいたいのだと訴えた。担当者は合点がいったようで、立派なお考えですね、みたいなことを言って、すぐ家から一番近い小学校に連絡をしてくれて、校長先生と直に話をして転校手続きをしてくれた。校長先生も転入を快諾してくれた。一件落着である。ほっとして次女を見ると、次女は退屈していたようで欠伸をしていた。学校に入れることができたが、娘が現地校でうまくやっていけるかどうかは別問題である。うまく適応してくれるといいのだが。

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