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ドイツ語学校に通い始める [ドイツ便り]

 さて46歳という中年真っ盛りの年になったというのに、なんとドイツ語学校に通い始めている。5月の4週間、月曜から金曜まで午前8時30分から午後1時までである。
 ドイツ語はドイツに留学する前の秋学期に慶応大学の外国語学校に通学している。基礎クラスであり、ドイツの初学者が通うコースである。大学の業務等や出張などもあって出席率は悪かったが、とりあえず及第はした。まあ、そういう意味では何も知らない状態での受講ではないが、1ヶ月、ドイツ語づけでどの程度、習得できるのか、自分でもその結果は楽しみでもある。
 通学する学校はデュッセルドルフのゲーテ・インスティテュートである。デュッセルドルフ中央駅の前にある。一ヶ月900ユーロも取るので、相当授業料は高額だ。ドイツ語のコースは初級クラスのAクラスが1.1、1.2、2.1、2.2の四つに別れており、その後Bクラス、Cクラスと設定されている。初日にテストを受けた。これはAクラスの1.1に入りたくなかったからだが、その結果、2.2のクラスに行くことになった。2.2なんてついて行ける訳がない。これは明らかなる過大評価である。なぜ、このような事態になったかというとテストがマークシートだったからである。私は試験をつくる側だったりするので、マークシートでは勘がさえるのである。とはいえ、マークシート形式のテストのいい加減さを、身をもって確認したような結果になった。
 最初の講義の前に、2.2ではとても駄目だと訴えたのだが、まあ取りあえず受講してから考えればと言われたので受講した。受講して5分でとてもレベルが違うことを認識し、次の休み時間に訴えて、下のクラスに移してもらうことにした。2.1のクラスである。このクラスでは、昨日何をしましたか、みたいな質問をいきなり先生が学生達にしていた。私は過去形をまったく習っていないので、この質問にはまったく答えることができず、ここでもレベルに違いがあることを認識したが、クラスのメンバーには日本人の学生もおり、雰囲気がよいので、ここに落ち着くことに決める。
 クラスの人数は12人で、前述した日本人の医学系の研究者の他には、日系やレバノン、イタリアの血が混じったブラジル人、法学研究者の中国人夫婦、メキシコ人、デュッセルドルフ・フィルハーモニックのチェロ弾きのベネズエラ人、20歳のフランス人、イラン人の主婦、リビアの医学生などがいる。予期されたことではあったが、私が最高齢であった。
 このブログで日本の英語教育に批判的な記述をしている私であるが、そういう偉そうなことを言っている自分が、果たして46歳(正確には45歳から勉強は始めているが集中して学ぶのは46歳)から語学をマスターできるのか大いに不安である。自分が言っている方法論、すなわち文法をしっかりマスターしろ、といったようなやり方で果たしてドイツ語がマスターできるか。自分を実験材料として検証して、またこのブログでも報告したいと考えている。しかし、本当にこの年になって何をやっているんだろう。ドイツには研究に来ているのに、その貴重な時間を割いて語学をやらないという事態は悔しい。若い時にもっと勉強しておけばよかった、とつくづく悔やまれる。


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