SSブログ

映画「嵐が丘」を観て、ケイト・ブッシュはやはり天才であることを思い知る [映画批評]

エミリー・ブロンテ作の「嵐が丘」の映画をDVDで観る。「嵐が丘」は幾度となく映画化されたが、その嚆矢となったウィリアム・ワイラー監督のものを観た。さて、この映画を観てつくづく感じたのは、「嵐が丘」をモチーフにケイト・ブッシュはよくぞ、あの名曲「嵐が丘」がつくれたな、ということである。あの曲は、この「嵐が丘」の世界観、そしてキャシーの亡霊がヒースクリフを呼ぶといった情況を見事に音楽として表現している。ということを、DVDを観て知ったのである。もちろん、それはケイト・ブッシュの世界をも見事に表現しているのだが、「嵐が丘」に触発されたケイト・ブッシュの感性によって、我々も「嵐が丘」が我々の心に描き出す世界観を拡張させることができる。凄いな、ケイト・ブッシュ。というのは、私は恥ずかしながら「嵐が丘」を小説でも読んだことがなく、今回の映画で初めてストーリーとかを知ったのであるが、ケイト・ブッシュの曲がこの物語、そして主人公達の心境を理解するうえで要する私の想像力を高める触媒のような働きをしていることに気付いたからである。ただし、どうもケイト・ブッシュは映画ではなく、テレビドラマの「嵐が丘」に触発されてこの名曲をつくったそうだが。ともかく、なぜケイト・ブッシュがあれほどイギリスで人気があるのかが分かった。こんな曲を10代の時に発表してしまったら、そりゃあイギリス人も大歓迎するでしょう。まさに天才である。私は昔から、それなりにケイト・ブッシュが好きであったが、映画「嵐が丘」を観てさらに敬愛の度を強めることとなった。私もイギリス人だったら、ケイト・ブッシュと同じ国民であることを自慢に思うであろう。日本人である私が、椎名林檎と同じ国民であることを自慢に思うのと同じように。


嵐が丘

嵐が丘

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: DVD




天使と小悪魔

天使と小悪魔

  • アーティスト: ケイト・ブッシュ
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1995/05/31
  • メディア: CD



nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0