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サンタカタリナ島の牡蠣の養殖場 [サステイナブルな問題]

サンタカタリナ島の牡蠣の養殖場を訪れる。サンタカタリナ島は、大西洋に面した美しい島であり、本島とは一本の橋で結ばれている。ここでは、日本の牡蠣と同じ種類のものを養殖している。私は、パラナ州のパラナグアで採れる牡蠣の方がはるかに美味しいと思うので、非常に疑問に思ったのだが、それは、海水の塩分がこちらの方が高いので、パラナグアで生息する牡蠣はうまく育たないからだそうだ。海水の温度も冬の15度から30度と変化する。従って、温度の変化に強く、そして高温でも大丈夫な牡蠣でないと養殖が難しい。日本と違い、しかしあっという間に牡蠣は成長する。大体6ヶ月で育ってしまう。しかし、そのうちの30%くらいしか売り物にはならないそうである。この養殖場では、1ヶ月で15トンの牡蠣が採れる。特に、11月から2月には多く出荷する。

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牡蠣を売るためには許可が必要である。現在は18人がこの養殖場で働いているそうだ。むっとする臭いが充満する中、もくもくと従業員は牡蠣の大きさごとに手作業で分類をしていた。牡蠣にはヘドロのようなものがへばりついている。これが、削ぎ落とせないほど着いているものは、そのまま捨てるのである。作業台には小さい蟹のような生き物が蠢いている。なかなか、厳しそうな作業である。

この養殖場は1985年から開始した。最初は、大学と一緒に養殖の研究をしていた。ブラジル人はあまり牡蠣を食べないので、当初は蝦の養殖の餌としてつくっていたのだが、そのうち蝦の水揚げ量が減少して、駄目になってきたので牡蠣を養殖して売るという方針に変えたのである。1998年からは会社として設立し、積極的に事業を展開するようになったのである。

ブラジル人は一人当たりで年間48キログラムの肉を食べるのだが、魚はわずか1キログラムしか食べないそうである。それでも以前に比べれば、大分食べるようになっている。ほとんど飛行機で牡蠣は輸送している。海に近い街ではよく牡蠣が売れるそうだ。

早速、我々も近くのレストランで生牡蠣を食べる。ライムをかけて食べるのだが、結構、塩辛い。日本の岩ガキと同じ味である。新鮮なので美味しいが、パラナグア湾の牡蠣の方がずっと美味しいと思う。案の定、その次の日にはお腹にきた。最近では、ブラジルの牡蠣のヒット率は10割である。



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