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『日本の美林』井原俊一著 [書評]

 日本は森林国である。森が占める国土面積の割合は7割にも及ぶ。スイスのような山岳国家ではないのに、この割合の高さは改めて驚くような数字である。さて、しかし森と一言でいっても一様ではない。広葉樹、針葉樹、原生林、天然林、人工林・・・いろいろとそのタイプは違う。本書では、「資源」と「環境」という二つの対立する価値観で捉えられる日本の森をいかに「生きた森」として持続可能な状態で将来に維持させていくか、その方策を検討する。著者は全国24カ所の森を訪ね、それらの森の現状報告・分析を通じて、日本の森の多様さ、豊かさ、そして、その危機的な現状を読者に伝えてくれる。

日本の美林 (岩波新書)

日本の美林 (岩波新書)

  • 作者: 俊一, 井原
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1997/07/22
  • メディア: 新書



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「都市は亀である」(The City is a Turtle) [都市デザイン]

ジャイメ・レルネル氏が2008年のサラトガ万博で、「サステイナブルな地球のための建築」という展示で寄稿した文章「都市は亀である」を訳したので、ここに共有する。

20世紀が都市化(アーバニゼーション)の世紀であったとしたら、21世紀は「都市の世紀」となるであろう。都市において、生活の質への対立が生じ、その結果によって地球環境や人間関係に決定的な影響を与えるであろう。都市における生活の質を高めるためには、環境との関係における次の3つの点に留意することが必要である。サステイナビリティ、モビリティ、そしてソリダリティである。
 およそ75%の資源は都市で消費されており、ほぼ同じ割合の二酸化炭素も都市で発生していると言われている。したがって、人類にとって持続可能な開発を行ううえで、都市をどうやって開発するかが極めて重要な比重を占めることとなる。そして、そのために建築分野が貢献できるところは少なくない。
 仕事場のそばで生活するか、仕事を家のそばに持ってくることは、持続可能性を測るうえでの試金石となる。自動車の利用を削減し、ごみを分別し、既存の都市施設に多様な機能を与え、保存を最大限にし、廃棄を最小にする。サステイナビリティとは、保存されたものから廃棄されたものの差という計算式なのだ。より多く保存し、より少なく廃棄すれば、よりサステイナブルになる。
 モビリティに関しては、すべての都市が、それぞれ有している交通モードごとに最大限に活用することが必要となる。それが地下にあろうと、地上にあろうとである。そのための鍵は、同じ空間に競合するシステムを有していないことや、都市が有するすべての交通手段を最も効率的に活用するということだ。地上の交通システムの方が、適切な施設(例えば、専用レーン、乗降口の高さが同じ先払いプラットフォーム、高頻度の運行など)を整えれば、地下交通システムより有利である。それは、地下交通システムとほぼ同じ交通量を捌きつつ、その費用はほとんどどのような都市でも負担できるし、またはるかに早く供給することができる。
 健康な都市とは、乗用者以外の快適な交通手段を提供できているところである。そこでは、エネルギーが無駄に使われておらず、道路や公園での歩行をしたくなるようなところだ。
 都市は連帯の避難所でもある。そこは、グローバリゼーションの過程がもたらす非人間的な状況から、人々を守ってくれる。それは、治外法権やアイデンティティを喪失させるようなグローバリゼーションの攻撃から我々を守ってくれる。一方で、最も過激な戦争は都市の縁辺部でおきている。それは、富裕層とゲットーとの対立である。都市は、その域内で異なる都市機能(収入、年齢、人種等)を包摂しなくてはならない。うまく混在させられるほど、都市はより人間的になる。社会的多様性は、共存においては最も重要な課題である。
 最後に、都市は多くの人の夢の集積である。この夢をつくるのはきわめて重要である。それがなければ、市民の本質的な参加は期待できない。したがって、都市の運命に責任を有するものは、分かりやすいしなりを描かなくてはいけない。そのシナリオは、多くの人が期待するもので、すべての年齢層にそれに寄与したいと思わせるようなものである。建築家は、アイデアを提案する専門家として、それに貢献することができる。

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東京オリンピックは人類のスポーツの平和の祭典ではなく、コロナウィルスの大変異イベントになるだろう [サステイナブルな問題]

東京オリンピックはどうも強行されそうだが、それによって、世界中からコロナウィルスがこの東京に集まることになるだろう。そうすると、異なるコロナ株に重複感染する人も当然、増えていく。というか、現状と比較すれば、すごい高い確率でそのような人が増える。さて、重複感染するが起きると、「異なる株同士で遺伝子が組み換わる可能性が高まり、新たな新型コロナの変異株が生まれる結果にもなりうる」ことがブラジルの研究で明らかになったとCNNが報道している。
 いや、これは怖ろしい。極めて高い確率でオリンピックを契機とした「東京株」ができることが予測されるからだ。
 東京でオリンピックはやるが、海外からの訪問客はほとんど来ない。しかし、選手、そしてスタッフ、マスメディア関係者は多く来る。これは、コロナウィルスも多く来るということだ。そして、まさに東京において、このコロナ・カクテルが人体を介してつくられていく。中には、ドラクエの錬金術のように、とんでもないコロナ・カクテル・ウィルスもつくりだされるかもしれない。
 菅首相は東京オリンピックを「人類がコロナウィルスに打ち勝った証しとしたい」と言い放ったが、実態は「人類がコロナウィルスに致命的ダメージを受ける証し」になりそうだ。
 さて、それでは我々はどうすればいいのか。おそらく、怖いのはオリンピックが終わって二週間後の8月中旬から9月下旬ぐらいだ。この時期にコロナ・カクテル・ウィルスが蔓延するであろう。医療崩壊の可能性も高い。それこそ、巣籠もりをするか、東京から一ヶ月脱出するか、などを考えないと命が危ないような事態が生じそうである。今のうちにワクチンを接種することも必要だろう。流行し始めたら医療崩壊が現実的になるので医療機関でのワクチン接種は期待できない。もう、経済を維持とかいっているような余裕はなくなるだろう。ウィルスの戦いは、これからが正念場だ。アホな政治家を選び続けたツケを一挙に支払わされる時が来そうである。いや、私は現在の安部、菅関係者に一票も入れたことはないけどね。

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