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ロック・バンド「カーズ」のリック・オケイセックのスーパー・モデルの奥さんの波瀾万丈の人生に胸が詰まる [ロック音楽]

1970年代後半から1980年代にかけて、時代を席巻した「ロックの殿堂入り」も果たした「カーズ」のリーダーであるリック・オケイセックの3番目の奥さんポーリーナ・ポリスコワ。チェコ生まれでスウェーデン育ち、15歳でパリでモデルの仕事を始め、19歳の時には中欧出身の女性としては初めて『スポーツ・イラストレーテッド』の水着特集のモデルとなる。22歳には映画『アンナ』でデビューも果たす。1988年には、エステ・ラウダーのモデルとして年間6億円(600万ドル)相当の契約を結ぶ。これは、当時のモデルとしては最高の契約額であった。このように彼女は、1980年代では最も有名なモデルの一人であった。
 1984年、彼女は「カーズ」のヒット曲「ドライブ」のMTVに出演したことがきっかけでリック・オケーセックと知り合う。彼女が19歳、オケーセックが40歳の時である。当時、オケーセックは二番目の奥さんと婚姻状態にあった。そして1989年にオケーセックと彼女は結婚し、二人の息子にも恵まれる。
 さて、しかし2017年にオケーセックと彼女は離婚する。ただ、これはポーリーナによれば、まったく自分に関心を示さないオケーセックに苛立ち、このままではお互いに不味いと考え、そんなに自分に関心がないのでれば離婚した方がいいのでは、と最後通牒を突きつけ状況の打開を図ろうとしたのだが、オケーセックはそのまま「そんなに僕が嫌なら離婚しよう」と返答したそうである。大きな精神的痛手を受けたポーリーナであるが、そのまま離婚手続きを進めた状況で同居をし、彼の世話もする。2019年9月にオケーセックは手術をするのであるが、その後、自宅で死亡する。死亡したオケーセックを発見したのもポーリーナである。そして、なんとオケーセックは手術前にポーリーナだけでなく、二人の間の子供にも一切、遺産を渡さないという内容に遺書を書き換えてしまったのである。この衝撃な事実は、オケーセックの弁護士によって発表され、世間に広く知られることになる。ポーリーナもオケーセックの裏切りに大きなダメージを受けるが、取材では「おそらく、弁護士に騙されただけであろう。そうでなければ35年も一緒にいた私があまりにも報われない」と述べている。オケーセックはもちろん、大きな財産も持っているが、ポーリーナも年間6億円の契約の仕事を8年ほど続け、その後も違う企業と大型モデル契約を結んでいる。しかし、ポーリーナはそれらのお金をオケーセックと一つの口座で管理をして、頓着しなかった。ポーリーナは、流石にこれは大失敗だったと取材でも後悔していたが、後の祭りである。
 さて、しかし、このような悲惨な目に遭って、一時期は自殺を真剣に考えたそうだが、現在のポーリーナの生き様は目を見張るほど素晴らしい。モデルという「美」を売り物にしてきた彼女だが、自然と年を取ることに極めて肯定的である。そして、非常に賢く、その人生観は心を打つし、学ぶところが多い。
 それに比して、リック・オケーセックの何たる駄目男ぶりであろうか。猜疑心が強く、愛されていることも理解できず、人を裏切ることでしか自分を正当化できない。あれだけの才能を持ち、あれだけの成功を得られたのに、まるでシェイクスピアに出てくる愚か者の如きである。本当に情けない。私も彼を反面教師として、残りの人生をしっかりとポーリーナのように過ごせるようにしていきたいと思う。

 この記事を書くうえで参考にした動画を以下、例示する。
https://www.youtube.com/watch?v=QPSipIITaVA
https://www.youtube.com/watch?v=2hQYVWs-CyI
https://www.youtube.com/watch?v=MXlKvewPpWA


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