橋爪紳也『大京都モダニズム観光』 [書評]
大正時代から昭和初期にかけて、地図、絵はがき、パンフレットなどをもとに、いかに「大京都」という観光都市がつくられていったかを考察・分析した本。桜や紅葉、菊といった季節感のあるコンテンツをいかに観光資源化させていったのか。また「都をどり」、京名物・京土産、太秦の映画街、博覧会、遊園地といった新たな観光資源をいかにつくっていったのかが著者の鋭い分析のもとに整理されている。これを読むと京都のことがとても分かったような気分になれる。個人的には愛宕山のロープウェイ話がとても興味深かった。
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