SSブログ

コルコバードを訪れた [地球探訪記]

 リオデジャネイロは人口600万人以上を擁し、大都市圏では1230万人が生活するメガロポリスである。しかし、都心部に隣接するようにイパネマ海岸やコパカバーナ・ビーチが広がり、高層ビルの背景にポン・ヂ・アスーカルやコルコバードの丘などを含む片麻岩の山塊は、ここが600万人以上も抱える器を備えているようにはとても思えない。まるで、ハワイのホノルルとかオーストラリアのケアンズのようなリゾート地のような佇まいである。そのような豊かな自然環境を代表するのがコロコバードの丘を含むチジュカ国立公園であろう。世界遺産にも指定されている。
 それは都心部に隣接して、都市に周辺を囲まれているにも関わらず、豊かな自然を維持している。そして、この公園の凄いところはコルコバードの丘というキリストの巨大な像を鎮座する素晴らしい展望台を有していることである。ランドマークとして優れているだけでなく、そこからの展望は、都市が偉大な人類の創造物であるということを強烈に観る者に印象づける。リオデジャネイロという驚くほどの官能的な都市の最大の観光地であると言っても過言ではないだろう。
 さて、しかし、このコルコバードに訪れるのは結構、大変である。前回、といっても15年以上前に訪れた時は仕事できたこともあって訪れそびれた。今回は2泊3日というきつきつのスケジュールであり、最終日の午前中しか自由時間はなかったが、その間にコルコバードに行こうと考えた。
 コルコバードに行く交通手段は大きく3つあると思われる。登山電車、マイクロバス、徒歩である。タクシーでも行けるかと思ったが断られて、マイクロバスに乗れと言われた。マイクロバスは幸いにも、私のホテルのそばにあるフラミンゴ地区のラーゴ・ド・マシャドの地下鉄駅前の広場から発着する。取りあえずチケット売り場はすぐ見つかった。券売人は「セブン、ワン」と言ったので、てっきり7レアル10セントかと思ったら、なんと71レアルであった。随分と高いな、と思ったが、後でこれはコルコバードの丘の上まで行く入園料も含まれていることを知る。さて、このマイクロバスは丘の頂上までではなく、中間地まで運んでくれる。ここで、どうもコパカバーナ発着のバスと合流しているようだ。そして、また丘行きのバスに乗り換えて行く。所要時間は乗り換え時間も含めてほぼ40分ぐらいか。9時にラーゴ・ド・マシャドの地下鉄駅を出たので、比較的早かったと思うのだが、既に、丘は大勢の人で溢れていた。立錐の余地がないとは言わないが、突端のポン・ヂ・アスーカルとリオの市街地が広がる展望台は、もう前進することが難しいくらいの人混みであった。とはいえ、ここに来たら、ここで写真を撮影しなくてはならない。何のために盗難覚悟で一眼レフを持ち歩いているのだ。ということで、頑張って待って撮影する。ただ、光の都合で、ここからの写真は午後に撮影した方がいいものが撮れると思われる。一方でキリストの像はこの時間だと順光でしっかりと撮影できる。これは高さ40メートル、手を広げた幅30メートルという巨大な像で、その立地からして、リオデジャネイロのまさに守護神のようだ。その割には、リオデジャネイロ、あまりにも課題が多くて、守られていないような気がしないでもない。というか、この像のせいで、リオ市民が皆、神頼み的になってしまっているので上手くいかないのかもしれない。
 そのまま帰りもマイクロバスで途中駅まで行き、ラーゴ・ド・マシャドのマイクロバスに乗り換える。これは、タイミングが悪かったのか出発に20分ぐらい待たされた。しかし、駅には11時頃に着いたので、ちょっと駆け足ではあったが2時間でフラミンゴ地区からは往復することができた。

IMG_1310.jpg
(コルコバードからの素晴らしい絶景)

IMG_1289.jpg
(リオの守護神とも思われるキリスト像)
nice!(3) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 3